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ナスダック100、金利上昇でもハイテク株買いで強気相場を維持 目先の見通し

金利上昇でもハイテク株買いで強気相場を維持するナスダック100。目先、注目しておきたいテクニカルラインは?

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

ナスダック100、金利上昇の影響を跳ね除け反発

米連邦公開市場委員会(FOMC)ショックを吸収し、米国株が息を吹き返している。特にナスダック100が反発している。注目ポイントをまとめた。

・25年の米利下げペース鈍化の観測が強まったことで、FOMCがあった18日、米国株が急落した。19日の市場でもダウ平均以外の株価指数が続落した。しかし、先週20日の11月PCEデフレーターが予想以下となったことでインフレ再燃の懸念がひとまず後退し、米国株が反発した。週明け23日の市場でも株高の流れが続いた

アメリカ株価指数の騰落率:12月20日~23日

アメリカ株価指数の騰落率:12月20日~23日

ブルームバーグのデータで筆者が作成

・注目は、ハイテク株比率の高いナスダック100が最も反発していることである(上の棒グラフを参照)。アメリカの10年債利回り(長期金利)は4.6%を視野に上昇基調にある。この動きに連動し、実質金利(10年)も上昇幅が拡大している(下のラインチャートを参照)。

・米金利の上昇は、高PERのハイテク株にとって下落要因の一つである。しかし11月の下旬以降、大手ハイテク株は金利の上昇リスクを跳ね除け、ナスダック100の上昇をけん引している。今日もナスダック100が続伸する場合は、以下で述べるレジスタンスラインの攻防が焦点となろう

米金利の動向:24年4月以降

米金利の動向:24年4月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成


ナスダック100のレジスタンスライン

日足のMACDはデッドクロスへ転じているがゼロラインより上の水準を維持している。モメンタムは反転しゼロラインを上回ってきた。恐怖指数のVIXとVXNはともに急低下し、FOMCショックが短期で終息した状況を示唆している。

VIXとVXN:日足 24年 7月以降

VIXとVXN:日足 24年7月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成

今日も強気相場の流れが続く場合、まずは10日線の突破を確認したい。この移動平均線をトライするサインとして、直近高安の半値戻しの水準21,523ポイントの突破が焦点となろう。

今日の米国株式市場は短縮取引のため小動きが予想される。それでも10日線を突破する場合は、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準21,667ポイントまでの反発を想定しておきたい。

61.8%戻しの水準より上にあるレジスタンスラインー76.4%戻し、22,000ポイント、先週18日の大陰線高値22,038ポイント、そして16日に付けた最高値22,133ポイントについては、クリスマス休暇が明けた市場でのトライを想定したい。

レジスタンスライン

・22,133:12月16日の高値(日足)
・22,038:12月18日の高値(日足)
・22,000:レジスタンスライン(15分足)
・21,845:フィボナッチ・リトレースメント76.4%(15分足)
・21,667:フィボナッチ・リトレースメント61.8%(15分足)
・21,573:10日線(日足)
・21,523:半値戻し(15分足)


ナスダック100のサポートライン

一方、クリスマス休暇を前に今日は調整の反落相場となる可能性がある。しかし、短縮取引かつ売買の材料に欠けることから、下落幅は限定的となることが予想される。今日はサポートラインへ転換する兆しが見られる21,400までの反落を想定したい。

本日ナスダック100が反落する場合は、クリスマス休暇明け後の下落を警戒したい。このケースでは、21,200がサポートラインへ転換するかどうか?まずはこの点を確認したい。

21,200ポイントを下方ブレイクすれば、9月以降の上昇トレンドを象徴している短期サポートラインのトライを想定したい。このラインに沿って、50日線が推移している。2つのテクニカルラインが推移している20,900ポイント前後を重要なサポート水準と想定しておきたい。

サポートライン

・21,400:サポートライン(15分足)
・21,200:サポート転換の可能性あり(15分足、日足)
・20,940:短期サポートライン(日足、12/23時点)
・20,850:50日線(日足、12/23時点)


ナスダック100のチャート

日足:24年9月以降

日足:24年9月以降

出所:TradingView

15分足:12月16日

日足:24年9月以降

出所:TradingView


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