■主な企業決算 の予定
●2日(水):マスターカード、AIG、テスラ、メットライフ、プルデンシャル
●3日(木):ダウ・デュポン、CBS、アディダス、バイエル
●4日(金):ソシエテ・ジェネラル、BMW、BNPパリバ、HSBC、アリババ
■主要イベントの予定
●1日(火):
・FOMC(2日まで)
・3月の建設支出
・4月のISM製造業景況指数
・4月の自動車販売統計
・中国・香港株式市場は祝日のため休場
●2日(水):
・4月のADP雇用統計
・FOMC政策発表
・ユーロ圏1-3月のGDP(速報値)
・中国4月の財新製造業PMI
●3日(木):
・4月28日終了週の週間新規失業保険申請件数
・3月の貿易収支
・1-3月期の労働生産性(速報値)
・4月のISM非製造業景況指数
・3月の製造業受注
・欧州委員会経済見通し
・アジア開発銀行年次会合(マニラ、6日まで)
●4日(金):
・4月の雇用統計
・ニューヨーク連銀総裁、講演
・中国4月の財新サービス業・コンポジットPMI
●6日(日):
・FRBクオールズ副議長(銀行監督担当)、講演
- 決算発表が本格化し企業業績は好調な一方、株式市場は方向感に乏しく盛り上がりに欠ける展開が続いている。4月の月間騰落率は、NYダウが0.25%、S&P500が0.27%、ナスダックが0.04%と主要3指数は僅かにプラスを確保したが、S&P500、NYダウはともに年初来でマイナス圏に沈んだままである。SOX指数の4月は6.36%もの下落となった。
構成企業の2018/12期1Q(1-3月)のEPS増益率は4/27現在、前年同期比22.43%増が見込まれている。また、住宅関連指標、個人や企業のマインドを示す指標などは軒並み市場予想を上回り、好調を維持している。それでも、株式市場への資金流入が乏しい背景として、税制改革の業績効果を既に株式市場は先取りしていたこと、米中を中心とした貿易戦争や原油高など企業のコスト上昇への懸念などが挙げられよう。また、高まるインフレや景気の先行きに対する不透明感もあろう。市場参加者は、トランプ政権による経済押し上げ効果と同時に、輸入規制などによるコストアップが今後どの程度影響するか、動向を見極めるため様子見姿勢を強めている面があると思われる。
- 4/30、トランプ政権はムニューシン財務長官、ライトハイザー通商代表部(USTR)代表らが中国を訪問し、5/3から協議すると発表。このほか、ロス商務長官やクドロー国家経済会議(NEC)委員長ら、米国経済の中枢を担う要人が揃って訪中し、対中貿易赤字の削減に向けた方策や、中国の知的財産侵害への対策を協議するようだ。トランプ大統領は、約3,800億ドルの対中貿易赤字のうち、1,000億ドルの削減につながる方策を中国側に要請しているが、中国から譲歩を引き出せれば、関税発動を見直す考えを示しており動向が注目される。
現在、S&P500構成企業のうち267社が1Qの決算発表を終え、80.1%(214社)が市場予想を上回った。市場予想を大きく上回った主な企業は順に、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、ベーカー・ヒューズ(BHGE)、アルファベット(GOOGL)、ボーイング(BA)、レナー(LEN)、ゼネラル・エレクトリック(GE)などが挙げられる。また、S&P500の11業種分類で増益率が20%を超えているセクターは、高い順にエネルギー、ハイテク、資本財・サービス、金融、素材、ヘルスケアの6業種。好業績で値動きの良好な銘柄をピックアップしたい。(庵原)