マイクロソフト株、300ドルの目標維持 ニュアンス取得はさらなる買収の先触れ—ウェドブッシュ
マイクロソフトが12日、人工知能や音声認識技術を手掛ける米ニュアンス・コミュニケーションズを197億ドルで買収すると発表した。ウェドブッシュのアナリストはマイクロソフトの目標株価を300ドルで継続し、さらなる買収の先触れになる可能性があるとの見方を示す。
マイクロソフト<MSFT>が12日、人工知能(AI)や音声認識技術を手掛ける米ニュアンス・コミュニケーションズ<NUAN>を197億ドルで買収すると発表した。ウェドブッシュのアナリストはマイクロソフトの目標株価を300ドルで継続し、さらなる買収の先触れになる可能性があるとの見方を示す。
12日の米株式市場でマイクロソフトは前週末比0.06ドル(0.023%)高の255.91ドルで取引を終えた。
ニュアンス・コミュニケーションズ<NUAN>は7.27ドル(15.95%)高の52.85ドルで引けた。
マイクロソフトの発表の後、ウェドブッシュのアナリストであるダン・アイブス氏はリポートでマイクロソフトの目標株価を従来の300ドルで再確認した。投資判断も「アウトパフォーム(買い)」で据え置いた。
アイブス氏は、マイクロソフトにとってニュアンスの買収は「トロフィー」を獲得するようなものだとし、今後数カ月間におけるさらなる買収に向けた先触れになる可能性があるとの見方を示した。マイクロソフトは音声チャットの米ディスコードなどに接触していることが伝わっている。
同氏は、病院が次世代AI機能を積極的に活用する時代において、病院向けのクラウドサービスに強みを持つニュアンスはマイクロソフトのヘルスケア事業にぴったり適合すると述べた。
さらに、マイクロソフトは、ニュアンスの持つ高度な音声ツールを自社の個人・法人のエコシステム全体に統合することが可能になるとアイブス氏は指摘。適応可能な領域はヘルスケアを超えると予想する。
買収価格は低いか
グッゲンハイムのアナリストは、マイクロソフトがニュアンスに提示した1株あたり56ドルの買収価格について、ニュアンスが今後得られるはずのあらゆる機会を考慮に入れれば、比較的低いとみられるとの認識を示す。
ニュアンスに機会をもたらす製品として、AIを使用して訪問中の患者の健康問題に関する情報を収集するDragon Ambient eXperience (DAX)を例示している。
さらに、買収提示価格の56ドルは、グッゲンハイムによるニュアンスの目標株価である58ドルに近いが、この目標株価は向こう1年間をベースにしていると指摘。買収ともなれば、より大きな上乗せがあってもよいと考えると述べた。
マイクロソフトの提示価格は、ニュアンスの前週末の株価に23%上乗せした水準に相当する。
マイクロソフトは2016年に米リンクトインを262億ドルで買収。今回の案件はこれに次ぐ規模になる。
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