エヌビディアのアーム買収成立の可能性30％に シティが引き上げ
エヌビディアによるアームの買収が成立する可能性をシティが10％から30％に引き上げた。英紙が週末に同案件は顧客の半導体大手企業の支持を得ていると伝えたことを理由に挙げている。
画像処理半導体（GPU）の米エヌビディア<NVDA>による英半導体設計大手アームの買収が成立する可能性をシティが10％から30％に引き上げた。英紙が週末に同案件は顧客の半導体大手企業の支持を得ていると伝えたことを理由に挙げている。
28日の米株式市場でエヌビディアは前週末比38.16ドル（5.01％）高の799.40ドルで取引を終えた。英紙の報道を好感した買いが入り、一時803.15ドルまで上昇。上場来高値を更新した。
英紙サンデー・タイムズは27日、半導体のブロードコム<AVGO>、マーベル・テクノロジー<MRVL>および台湾のIC（集積回路）設計の聯発科技（メディアテック）<MDTKF>がソフトバンクグループ<9984>からのアーム買収に支持を表明したと伝えた。
シティは28日付のリポートで、これは買収への大きな前進だとし、エヌビディアはアームの英国事業への投資拡大を表明していることで、英規制当局は買収を承認する可能性が高いとの見方を示した。
シティはその上で、この案件の最大の障害は中国だと指摘。アームへのアクセスを失う可能性のある案件を中国が支持する可能性は低いとした。
アームの中国事業をGPU/AI技術へのアクセスを持たない別組織として維持する方法をエヌビディアが見つけることができれば、米中双方の当局から買収の承認を得られる可能性があるとシティは分析している。
シティによるエヌビディアの目標株価は720ドル。投資判断は「買い」としている。
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