パラジウム、3500ドルまで上昇する可能性も 向こう3カ月で 需給が逼迫—調査
パラジウム価格の高値更新が続いている。ガソリン車の排ガス触媒向け需要が強いなか、主要鉱山での浸水による生産障害で需給が逼迫していることが背景にある。シティは鉱山被害の程度が想定を上回るようであれば、価格は向こう3カ月で1トロイオンス=3500ドルに到達する可能性があると予想する。
パラジウムの国際価格の高値更新が続いている。ガソリン車の排ガス触媒向け需要が強いなか、主要鉱山での浸水による生産障害で需給が逼迫していることが背景にある。シティは鉱山被害の程度が想定を上回るようであれば、価格は向こう3カ月で1トロイオンス=3500ドルに到達する可能性があると予想する。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するパラジウム先物で取引の中心である6月限は21日の取引で一時2892.0ドルまで上昇し、過去最高値を更新。前日比118.20ドル(4.29%)高の2875.60ドルで取引を終えた。19日に1年2カ月ぶりに最高値を更新したばかりだった。
世界最大のパラジウム鉱山会社であるロシアのノリリスク・ニッケルがシベリアに保有する主要2鉱山で2月以降、浸水被害が発生し、同社は今年の生産見通しを引き下げた。3月末に止水を発表したが、フル稼働を再開するまでに数カ月を要するとみている。
その一方、環境規制の強化により、自動車の排ガス触媒向け需要は依然として強い。
昨今の半導体不足で自動車の生産にブレーキがかかり、自動車業界はパラジウム在庫を調整しているが、シティによれば業界は年下期にも在庫の補充を始める可能性がある。
これがパラジウムの需要を押し上げる可能性があり、またそれに伴い投機的な買いが入る可能性もあるという。
シティによると、パラジウム価格は向こう3カ月で3000ドルに到達する可能性がある。強気シナリオでは3500ドルを予想している。
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