日経平均が34年ぶりの高値を更新 アドバンテストと任天堂は急進
円安に押されて日経平均株価が34年ぶりの高値付近に迫る中、アドバンテストの株価は急進し、任天堂の時価総額は10兆円を超えた。本記事で紹介する銘柄は時価総額に基づいて選定されています。
10日の日経平均株価は、円安によって輸出型企業銘柄の買い注文が集中したことで、34年ぶりの高値付近まで迫った。同日急進した銘柄には、半導体検査機器を製造するアドバンテスト(6857)や、時価総額が10兆円を突破したゲーム大手の任天堂(7974)などがあった。
米国市場では10日、大型のテック株が株高を率いた。メタ(META)、エヌビディア(NVDA)、マイクロソフト(MSFT)は軒並み上昇し、メタは3.7%高、エヌビディアは最高値をつけた。S&P500は0.57%上昇し、ナスダックは0.75%高となった。
投資家の関心は、11日と12日にそれぞれ発表される、12月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)に向いているようだ。
米国証券取引委員会(SEC)が11個のビットコイン現物ETFを承認し、11日からの取引を認めたことで仮想通貨の投資家も後押しされた。承認されたETFには、ブラックロック、フィデリティ、インベスコ、アークインベストなどのものがある。
日本株は年初来好調なものの、賃金上昇は間に合わず
10日の日経平均株価は34,441円72銭で取引を終え、バブル期真っ只中であった1990年2月以来の最高値となった。
米国の長期金利引き下げの見込みがなくなったことで、米ドル/円相場は再度145円を超えた。円安が進むと海外での売り上げが円換算で増えるため、輸出型企業の株価が上昇した。トヨタ自動車(7203)は1.9%高の2,745円で大引けとなり、精密機器製造会社のオリンパス(7733)は5.7%高の2,176円まで上昇した。
一方、厚生労働省が発表した11月の実質賃金は、前年同月比で3%下落となり、20ヶ月連続の下落となった。これは、名目賃金は上昇しているものの、物価上昇に追いついていないためである。インフレ調整後の実質賃金は、日本銀行がマイナス金利政策から脱却するタイミングを測る重要な指数とされている。
米連邦準備制度理事会(FRB)が長期金利を引き下げず、日銀が引き上げられない場合、対ドルの円安は継続する可能性が高い。
アドバンテストと任天堂の株価が急進
1月第2週にトレーダーの注目を集めているのは、アドバンテストと任天堂だ。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が8日に3.3%上昇したことを受け、アドバンテストの株価は9日と10日にかけて6.7%上昇した。生成AI向けとなる処理能力の需要増や、エヌビディアが過去最高値を更新していることが、半導体セクターへの期待感を膨らませた。
任天堂の株価は9日と10日に8.3%上昇し、同社の時価総額は約16年ぶりに10兆円越えとなった。同社株は今年に入ってから上場来最高値を何度も更新している。
同社は2023年11月に過去最高となる決算を発表したほか、人気のアクション冒険ゲーム「ゼルダの伝説」の実写映画を制作することを発表した。さらに、CNBCは7日、同社が新型ゲーム機「スイッチ2」を今年中に発表する計画だと報じた。
11日の米ドル/円相場は145円前後で推移し、日経平均株価は上昇を続けた後、1.77%高の35,049円86銭で取引を終えた。トヨタ自動車は3.6%高の2,844円に達した。アドバンテストは1.63%高の5,057円まで上昇し、任天堂は1.37%高の7,930円で取引を終えた。
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