サンクスギビング商戦堅調 GDP上方修正予想 S&P500に安心
アメリカのブラックフライデーからサイバーマンデーへと続く感謝祭商戦は堅調。7-9月期GDPは上方修正の予想だ。
アメリカのサンクスギビング商戦は堅調なようだ。感謝祭シーズンの値引きセール(ブラック・フライデー)が行われた24日の販売実績は前年よりも増えたもよう。なかでもインターネット通販の好調が目立っている。米連邦準備制度理事会(FRB)による7月までの利上げが経済を減速させる懸念がくすぶる中でも、米国民の消費意欲が根強いことを示した。また29日に発表される2023年7-9月期のGDP改定値では成長率の上方修正が見込まれており、株式市場ではS&P500の上昇に向けた安心材料となりそうだ。
ブラックフライデーはネット通販が大幅増加
クレジットカード会社のマスターカードによると、24日の米国での販売実績は自動車を除くベースで前年比2.5%増。店頭販売が1.1%増で、インターネット通販は8.5%増だった。感謝祭の贈り物としては宝石や衣料品が人気だったという。マスターカードは、消費者がさまざまなウェブサイトなどで商品を比較しながら「賢く消費している」と分析している。
また、顧客情報管理大手のセールスフォースがネット通販業者向けサービスのデータを分析したところ、24日のネット通販の販売額は164億ドルで前年比9%増だった。ネット通販業者が大規模なセールを行う27日の「サイバーマンデー」にも期待が持てる動きだ。
アメリカの実質成長率は5.0%に上方修正の予想
アメリカの消費動向をめぐっては、FRBの利上げが経済活動を冷やす効果が今後、徐々に表れてくるとの懸念がある。小売大手のウォルマート幹部は16日の2023年8-10月期決算会見で、今後の消費の推移について慎重な見方を示していた。しかしサンクスギビング商戦でも消費者の購入意欲が衰えていないとすれば、アメリカ経済の堅調な成長が続くことを示唆しているといえそうだ。
こうした中、29日に発表される7-9月期GDPの改定値は米国経済の先行きを占う新たな試金石となりそうだ。ロイター通信のエコノミスト調査によると、実質成長率は前期比年率5.0%となり、速報値の4.9%から上方修正される見通しだ。速報値では個人消費の大きな伸びが成長率を押し上げていた。
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