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2025年S&P500の見通し:成長見通し次第で6800が視野に、インフレ再燃の急落を警戒

2025年のS&P500は3年連続で上昇する可能性がある。まずは6,600ポイントの突破に注目したい。景気と企業利益の見通しで上方修正が続けば6,800ポイントが視野に入ろう。一方、下落の局面では3つの移動平均線の維持に注目したい。

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この記事の要点

2025年のS&P500は3年連続で株高になると予想する。現時点で筆者は6,600ポイントまでの上昇を想定している。この水準を突破すれば6,800ポイントが視野に入ろう。
一方、2025年のリスク要因はトランプ政策(特に関税の強化)によるインフレの再燃である。これがマーケットのテーマに浮上すれば、利下げ停止も含めた米FRBの利下げパスの不透明感がさらに高まろう。世界的なリスク回避相場が発生する場合、S&P500は瞬間的に52週線をトライするか下方ブレイクする展開を想定しておきたい。


2025年 S&P500の見通し、まずは6,600の突破が焦点に

2025年も米国株は強気相場を維持すると筆者は予想している。S&P500については3年連騰を予想している。注目のレジスタンスラインを以下にまとめた。

こちらのIG米国株レポートで指摘したとおり、米大統領選挙の翌年の平均上昇率は10.2%である。2024年のS&P500が6,000ポイント前後で終わると仮定する場合は、6,600ポイント前後が2025年の上限の候補に浮上する

・S&P500が6,600ポイントを目指すサインとして注目したいのが、3つのフィボナッチ・エクステンションの攻防である。現時点でS&P500の焦点は6,100ポイントの突破である。この水準は、2020年から2022年の高安で算出されるフィボナッチ・エクステンション100%の水準6,118ポイントにあたる(週足を参照)

・S&P500が6,100ポイント台の攻防へシフトすれば、もう一つのフィボナッチ・エクステンション100%の水準6,235ポイントのトライが次の焦点に浮上しよう(日足を参照)

・3つ目は、フィボナッチ・エクステンション161.8%の水準6,485ポイントである(日足を参照)。このテクニカルラインをも完全に突破すれば、6,600ポイントのトライが視野に入ろう

経済と企業利益の成長見通しが上方修正される場合は6,800が視野に

2025年にトランプ減税や規制緩和が行われる場合、経済に及ぼす影響は2025年後半以降にあらわれると筆者は考えている。だが、株式市場は半年先を織り込んで動く特性がある。トランプ政策の効果が先取りされ、米経済の成長と企業利益の成長予想が上方に修正される場合、S&P500は6,600ポイントを突破する展開が予想される。

利下げパスの不透明感が高まってはいるが、米FRBの基本路線は利下げであり、2026年には3.4%への利下げが予想されている。米FRBの緩和姿勢も2025年の株高を支える要因となろう。

第一次トランプ政権(2017年~2020年の4年間)のS&P500は平均で約14%上昇した(幾何平均で13.8%の上昇率)。2024年の終値が6,000ポイント前後と仮定する場合は6,800ポイント台が視野に入る

2025年と2026年の予想:実質GDP、S&P500の予想EPS、FFレート(政策金利)

2025年と2026年の予想:実質GDP、S&P500の予想EPS、FFレート(政策金利)

※実質GDP成長率とFFレートの予想中央値はFEDのSummary of Economic Projections
※EPS予想はブルームバーグがまとめたデータ

2025年 注目のレジスタンスライン
・6,800:レジスタンスライン(週足)
・6,600:レジスタンスライン(日足、週足)
・6,485:フィボナッチ・エクステンション161.8%(日足)
・6,235:フィボナッチ・エクステンション100%(日足)
・6,118:フィボナッチ・エクステンション100%(週足)

インフレ再燃によるリスク回避を警戒、2025年注目のサポートライン

2025年の米国株にとって最大のリスク要因は、インフレの再燃である。このリスクが意識される場合は、2025年の1回にとどまるか、米FRBが利下げの停止に追い込まれる可能性すらある。米債市場では長期金利の急上昇が予想される。このケースでは世界的なリスク回避ムードの高まりで、S&P500の急落を想定しておく必要がある。2025年に注目しておきたいサポートラインを以下にまとめた。

・S&P500の下落局面では3つの移動平均線-13週線、26週線そして52週線の攻防に注目したい(週足を参照)。下落相場が発生する場合はその時の株価水準にもよるが、5,700ポイント台まで上昇している26週線までの反落なら、調整相場と判断したい

・問題は26週線を完全に下方ブレイクする急落相場が発生する場合である。上で述べた「インフレの再燃→米FRBの利下げパスの不透明感の高まり→米長期金利の急上昇」が急落相場のきっかけになり得る。米金利の上昇は米ドル高の要因となる可能性がある。ゆえに、新興国リスクも同時に発生する状況を想定しておく必要がある

・2024年の夏と同じく世界的にリスク回避のムードが高まり、その時の高値から10%以上下落する場合は下落幅の拡大を警戒したい。26週線を完全に下方ブレイクすれば、52週線の維持が焦点に浮上しよう。この移動平均線は現在、5,400ポイント台へ上昇している。

2025年 注目のサポートライン
・5,913:13週線(週足、12/27時点)
・5,731:26週線(週足、12/27時点)
・5,433:52週線(週足、12/27時点)


S&P500のチャート

日足:2024年7月以降

日足:2024年7月以降

出所:TradingView

週足:2019年8月以降

週足:2019年8月以降

出所:TradingView


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