コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

金融引き締めが世界的な潮流に / 日銀イベントとドル円の焦点

スイス中銀も世界的な金融引き締めの潮流に乗ることを決定。日銀には政策転換のプレッシャーが高まっている。短期的に円高を意識する局面にある。ドル円の上下のチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

スイス中銀も金融引き締めの潮流に乗ることを選択


【サマリー】
・スイス中銀(SNB)がサプライズ利上げ 金融引き締めの潮流に乗ることを選択
・イングランド中央銀行(BoE)は5会合連続利上げもポンドドルの上昇は限定的

・日銀イベントと円高リスク
・ドル円は21日線および短期サポートラインの攻防が焦点に


・スイス中銀も金融引き締めの潮流に乗ることを選択

16日の外為市場でのサプライズは、スイス国立銀行(中央銀行/SNB)が2007年以来となる利上げに踏み切ったことである。同中銀はこの日、政策金利を0.5ポイント引き上げマイナス0.25%とし、世界的な金融引き締めの潮流に乗る選択をした。この決定を受けドルスイス(USDCHF)は2.77%の急落。スイスフランは2015年以来の大幅高となった(対米ドル)。

また、イングランド中央銀行(BoE)もこの日、2021年12月から5会合連続の利上げを決定した。政策金利は0.25ポイント引き上げられ年1.25%と、2009年以来の高さとなった。
今後の金融政策についてBoEは経済と物価の情勢によるとし、柔軟に対応するスタンスを示した。ポンドは対米ドル(GBPUSD)で上昇したが、利上げスタンスと同時に景気の先行きリスクを意識する状況が続き、1.24レベルで上昇が止められた。テクニカルの面では、21日移動平均線(EMA / 今日現在1.2407レベル)がレジスタンスラインとして意識される展開となった。

米連邦準備制度理事会(FRB)は14~15日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75ポイントの大幅利上げを決定した。7月会合でも同じく0.75ポイント利上げの可能性が高まっている(短期金融市場では約75%の確率で0.75ポイントの利上げを織り込む動きが見られる)。インフレの動向次第では、9月FOMCでもその(大幅利上げの)必要性に迫られる可能性があろう。そして欧州中央銀行(ECB)も7月の理事会で利上げに踏み切り、現在マイナス0.5%にある預金ファシリティ金利を今年中にプラスとする可能性が高まっている。

主要国の中銀が雪崩を打って利上げに踏み切っていることで、金融引き締めが世界的な潮流となる中、日銀の金融緩和政策スタンスが異様に映る状況となってきた。

米ドル相場のパフォーマンス:6月16日

基準日:2022年6月15日 基準日:2022年6月15日

日銀イベントとドル円の焦点

・日銀金融政策決定会合と円高リスク

今日は日銀金融政策決定会合の結果が公表される。金融引き締めが世界的な潮流として鮮明となる中、黒田日銀は現行の金融緩和政策を維持する公算が大きい。しかし、スイス中銀が予想外の利上げに踏み切ったことで、日銀に対する政策転換のプレッシャーはさらに高まっている。よって、今回の会合で注目すべきは、今後の政策運営について黒田総裁がどのような発言をするか?にある。リスク回避相場で円高の圧力が高まりやすいタイミングで金融緩和政策からの転換を思わせる言動があれば、円高の圧力を高める要因となり得る。

・ドル円は21日線と短期サポートラインの攻防が焦点に

ドル円(USDJPY)のリスクリバーサルの動きを確認すると、1週間と1ヶ月のそれらはドルプット優勢の状況が続いている。一方、短期のボラティリティ(オーバーナイト)は、2020年のコロナパンデミック以来の水準まで急上昇している。これらの動きに加えて世界の株式市場がリスク回避相場にあること、思惑先行で上昇してきた米国債の利回りがFOMC後に低下している状況も合わせて考えるならば、ドル円は短期的に下落幅の拡大を警戒すべき局面にある。

ドル円のリスクリバーサルと短期のボラティリティ

Refinitiv Eikon 日足(2019年Q4以降) Refinitiv Eikon 日足(2019年Q4以降)


円高ムードが高まる中、テクニカルの面で注目したいのが21日移動平均線での攻防である。昨日は、131.63レベルで推移しているEMAでかろうじて相場がサポートされた。一方、SMAは今日現在、130.78レベルで推移している。これら移動平均線の間には、131.34レベルがある。この水準はレジスタンスポイントとして意識された経緯がある。サポートポイントへ転換する可能性はあるが、上で述べたリスクリバーサルとボラティリティの動き、そしてRSIでの下落のシグナル点灯やMACDでのデッドクロスの可能性も考えるならば、21日SMAのブレイクおよび130円トライの方を今は意識しておきたい。

ドル円(USDJPY)が21日SMAだけでなく130円をも完全に下方ブレイクする場合は、3月以降の上昇トレンドを象徴してきた短期サポートライン(3月4日安値114.65レベルが起点)のトライ&ブレイクが焦点として浮上しよう。このラインは今日現在、129.75前後で推移している。

一方、ドル円が反発する場合は、133円台の回復と維持に注目したい。これを達成する場合は、昨日の高値134.67レベルのトライが次の焦点となろう。

ドル円のチャート

TradingView  日足(今年2月以降) TradingView 日足(今年2月以降)

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券のFXトレード

  • 英国No.1 FXプロバイダー*
  • 約100種類の通貨ペアをご用意

* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。