ドル円とユーロドルの見通しおよびテクニカルポイントについて
米ドル安によりドル円は戻り売りを意識する局面にある。一方、ユーロドルは新たなレジスタンスの水準を探る状況が続いている。今日の見通しは?そして注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※米ドル相場の展望についてはこちらのレポート参照
ドル円の見通しとテクニカル分析
米金利と高い相関関係にあるドル円(USDJPY)は、100日MA(133.71レベル)で上昇が止められた。そしてこの移動平均線の攻防で長い上ヒゲが示現した(日足のローソク足)。この状況は、100日MAが今後レジスタンスラインとして意識される可能性を高めた。50日MA(133.00レベル)の “サポート転換” に失敗した状況も考えるならば、今のドル円は重要なテクニカルポイントでの戻り売りを意識する状況にある。
今日もドル円の上昇局面では、100日MAの攻防が焦点となろう。上で述べたとおり、米債市場では利回りが低下の基調にある。経済指標の内容次第で調整の反発は見られるだろう。しかし、早期の利上げ停止と年内の利下げに対する思惑や景気の後退懸念で中長期的に米金利の低下トレンドが形成される可能性が高まっている。この状況を考えるならば、今のドル円は100日MAレベルでの戻り売りを警戒しておきたい。この移動平均線(100日MA)はおろか、50日MA(133.00レベル)でドル円の上昇が抑制される場合は、132円割れを警戒したい。
ドル円があっさりと131円台へ反落する場合は、今年1月の安値127.22レベルを基点とした短期サポートラインのトライおよびブレイクが次の焦点となろう。このラインは今日現在、131.00レベルで推移している。
ドル円のチャート
ユーロドルの見通しとテクニカル分析
ユーロドル(EURUSD)は米ドル安にサポートされ、3日のIG為替レポートで取り上げたフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準1.0910レベルをトライする状況が続いている。
長い下ヒゲが示現し1.08レベルを維持したこと(日足のローソク足)、MACDで地合いの強さを示す推移が続いていること、そして21日MA(1.0741レベル)と50日MA(1.0731レベル)でゴールデンクロスが示現した状況も考えるならば、今日のユーロドルも1.0910レベルの攻防に注目したい。
昨日のIG為替レポートで指摘したとおり、すぐ上の水準1.0920レベルでも根強いユーロ売りが見らえる。ゆえに、1.0910-20をレジスタンスゾーンと想定し、日足ローソク足の実体ベースでこのゾーンを完全に突破できるかどうか?この点を確認したい。
一方、強い経済指標などで米ドル買い優勢の展開となる場合は、ユーロドルの反落を想定しておきたい。このケースでは1.08レベルの維持が焦点となろう。反落の局面でこの水準(1.08レベル)がサポートポイントとして意識され続ける場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。1.08レベルでの反発は、押し目買いのシグナルと想定しておきたい。
ユーロドルが1.08レベルを下方ブレイクする場合は、21日MAまでの反落を警戒したい。
ユーロドルのチャート
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