ユーロ相場も株式にらみの展開に / 今週はEU首脳会議の動向にも注目
今日のサマリー。ユーロドルも株式にらみの展開となっている。今週は株式動向だけでなく、EU首脳会議もトレンドに影響を与える可能性あり。会議の焦点は経済の復興基金について合意できるどうか。ユーロドルのチャートポイントは?焦点はマーケットレポートをご覧ください。
ユーロ相場も株式にらみの展開に
週明けの米国株式は、売り買いが交錯する展開となった。
本日から大手金融機関を皮切りに、米企業決算が本格化する。
13日のレポート「米株は上昇トレンドを維持 企業決算に注目 / 株高でもドル円は下値トライを警戒」でも指摘したとおり、今回の焦点は、各企業が抱く景気の先行きにある。
本日の米株は、ジェイピー・モルガン・チェース(JPM)、シティグループ(C)そしてウェルズ・ファーゴ(WFC)の内容次第でトレンドが左右されよう。
FEDをはじめとした世界の中銀が金融緩和の政策を強化している。
これにより債券市場は、市場としての機能が失われている。
よって、外為市場ではリスクセンチメントの指標となっている株式にらみの展開となっている。
特に豪ドルやNZドルは、政策相場(政策期待を土台とした株高)が始まった4月以降、いち早くこのトレンドに乗った通貨である。
そして米ドル相場のパフォーマンスを確認すると、ユーロも5月中旬以降、徐々にではあるがその傾向(政策相場に連動する傾向)が見られる。
米ドル相場のパフォーマンス(2020年4月以降)
今週はEU首脳会議の動向にも注目
ユーロドルは現在、下限が1.1160レベル、上限が1.1400レベルのレンジ相場となっている。
この状況が続くのか?それともどちらかのレンジをブレイクするのか?これらの点を考える上で、今週は株式だけでなく、臨時のEU首脳会議にも注目したい。
株高トレンドが続くならば、外為市場では米ドル安優勢の展開となろう。
これはユーロドルのサポート要因である。
しかし、株高トレンドだけでは1.1400レベルを突破する展開は見られても、上昇トレンドが続く可能性は低い。
そこで注目されるのが、17~18日に開催されるEU首脳会議である。
今回は、先月19日の会議で合意できなかった経済の復興基金がメインテーマである。
復興基金の骨子は以下となる。
①7500億ユーロ(約90兆円)規模の基金
②5000億ユーロを返済不要の補助金とする
③残りは返済必要な融資とする
倹約4カ国(オランダ、オーストリア、スウェーデン、デンマーク)の動向が鍵を握るが、合意または合意に近いかたちで決着すれば、ユーロ相場にとってはポジティブな要因となろう。
株高トレンドに加えて復興基金の合意という材料が加われば、1.14台の攻防へシフトする展開を予想する。
この場合、1.14台の維持が次の焦点となろう。
これに成功する場合は、3月9日の高値1.1492および節目の1.1500を視野に上昇幅の拡大を予想する。
1.1400および1.1410にはそれぞれオファーが観測されている。
一方、株高の調整が入る場合は、レンジ内(1.1160-1.1400レベル)での推移が継続すると予想する。
このタイミングで復興基金の議論に進展が見られない場合は、下限の1.1160レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。
1.1250にはビッドが観測されている。
ユーロドルのチャート
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