ユーロドル 次の焦点は1.13台維持の攻防 / ポンドドル 雇用統計後の動きに注目
サマリー:「ユーロドルは1.13トライが焦点に。ポンドドルは10月雇用統計後の動きに注目。それぞれのチャートポイントは?」詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ユーロドル 次の焦点は1.13台維持の攻防
・米欧金融政策スタンスの違いと1.13台維持の攻防
昨日の米債市場ではインフレ(物価と賃金上昇)の進行があらためて意識され、5年と10年の利回りが上昇した。利回りの上昇は米ドル買いの圧力を高めた。
米金利のチャート
特にこの日は、対ユーロで米ドルの上昇幅が拡大。重要サポートポイントの候補だった1.1400を大陰線であっさりとブレイクした。
ユーロドル(EURUSD)の1.14ブレイクは米ドル買いの影響もあるが、ユーロ売りの影響も大きい。その根本的な要因は、米欧の金融政策スタンスの違いにある。
昨日ラガルドECB総裁は、金融引き締めはコロナパンデミックからの経済回復を阻む可能性があり、来年度中の利上げの可能性は極めて低いと指摘。金融政策の正常化に舵を切っているパウエルFRBとのスタンスの違いがあらためて明確となった。その違いを市場が素直に受け取った結果が、大陰線だった。
ユーロドルが1.14をブレイクしたことで、フィボナッチ・プロジェクション100.0%のトライが現実味を帯びてきた。このテクニカルポイントは1.1308レベルにある。よって、この水準の攻防は、事実上の「1.13台維持の攻防」として意識しておきたい。昨日の安値1.1354レベルの下方ブレイクは、1.13トライのシグナルの一つとなろう。
一方、調整の反発(ユーロの買戻し)局面では、1.14レベルがレジスタンスポイントとして意識されるかどうか?この点を確認したい。1.14レベルで何度も反発が止められる場合、市場参加者は地合いの弱さと1.13トライおよびブレイクの可能性を意識しよう。
逆に1.14台を回復しても、フィボナッチ・プロジェクション61.8%前後がサポートではなくレジスタンスのポイントとして意識されている。
すぐ上には10日EMA(今日現在1.1476レベル)が低下している。1.1450以上の水準では反落リスクを警戒しておきたい。
ユーロドルのチャート
ポンドドル 雇用統計後の動きに注目
一方、同じ欧州通貨のポンドは、対米ドルで下げ止まりのムードが出ている。
昨日、ベイリーBoE総裁はあらためてインフレの進行に対する懸念を表明した。
また、一時帰休者支援の措置が終了したことによる影響が不透明であったことが、11月の利上げ見送りにつながったと指摘した。
今日は、10月雇用統計が発表される(日本時間16時)。労働市場の改善が具体的な数値で確認されれば、12月の利上げ期待を高める要因となろう。なお、今日8時時点での短期金融市場における12月の利上げ確率は60.2%となっている。
今日のポンドドル(GBPUSD)は、雇用統計後の動きが焦点となろう。雇用統計が総じて予想以上ならば、ポンド買い優勢の展開を想定しておきたい。
このケースでの焦点は、フィボナッチ・リトレースメントの23.6%(1.3465)および38.2%(1.3536)のトライが焦点となろう。23.6%の上には10日EMA(今日現在1.3480レベル)、38.2%の上には21日EMA(今日現在1.3556レベル)がそれぞれ推移している。今月に入り、これらEMAはレジスタンスラインとして意識されている。
一方、雇用統計が総じて予想以下となる場合は、直近安値の1.3352レベルのブレイクを意識したい。
この水準を下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・プロジェクション100.0%の水準1.3332レベルで反転するかどうか?この点に注目したい。
ポンドドルのチャート
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