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米株安定化の鍵は米指標データに

Market Summary
前日に続き、14日の海外外為市場でも米ドル売りが続いた。この日の米株は主要3指数が下落する展開に。これに連動し長期金利も低下基調を辿り、日米利回り格差が縮小した。ドル円は米株と利回り動向を受け、安値113.28まで下落する局面が見られた。一方、ユーロドルは米独利回り格差の縮小により反発基調を維持。高値1.1347まで上昇する局面が見られた。この日は、主要な新興国通貨に対しても米ドル安優勢となった。米株は金利の低下を意識した銀行株の売りと主力ハイテク株安が相場の重石となり、主要3指数が下落した。S&P500指数は前日比20.60ポイント安の2,701.58と、約2週間ぶりの安値水準で引けた。国際商品市況では、NY原油先物12月限が前日比0.56ドル高の1バレル=56.25と小幅に反発。続落の反動と減産観測が相場のサポート要因となった。一方、NY金先物12 月限は米株の下落と米ドル安にサポートされ、前日比8.7ドル高の1トロイオンス=1210.1と5営業日ぶりに反発して終了した。

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Market Analysis
米株のボラティリティ(VIX指数)は景気の先行き懸念が意識され、再び警戒水準の20ポイントを突破。原油価格と半導体市況は景気の先行きを見極める指標となり得るが、前者は10月上旬の高値76.90ドル台から今月13日に54.75ドルまで急落。一方、後者の動向をフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)で確認すると、原油価格と連動するように低下基調を辿っている。米国の株式市場を覆っている先行き懸念を払しょくする材料として注視すべきは、米指標データとなろう。10月コアCPI(前年同月比)は市場予想(2.2%)を下回る2.1%だった。米中貿易摩擦が激化する環境下でもインフレのさらなる加速が抑制されている状況は米国経済にとってポジティブ要因である。問題は景気のエンジン役である個人消費が堅調さを保てるかどうかだろう。この点を見極める上で本日は10月の小売売上高(前月比)に市場の耳目が集まろう。特に注視すべきはコア指数だが、市場予想は0.5%増。前回の0.1%減から回復していることが確認されれば、米株のサポート要因となろう。米株の反発は長期金利の低下圧力を後退させ、外為市場では米ドルを買い戻す展開が想定される。逆にこの指標データが市場予想を下回るケースでは、米国市場のリスク回避相場(=株安/金利低下)と米ドル安を警戒すべきだろう。

本日のドル円は113円台で売り買いが交錯する展開を想定。上値の攻防分岐は114.20で変わらず。このレベルにはオファーが観測されている。一方、下値のそれは113円台へ上昇してきた21日MAとなろう。標準誤差回帰分析バンドの下限を下方ブレイクするケースでは、このMAトライを警戒したい。113.20および113.00にはビッドが観測されている。ユーロドルも21日MAを攻防分岐と想定したい。このMAは今日現在1.1380前後で推移している。昨日、上値をレジストした1.1350の突破は21日MAトライのシグナルと想定。1.1370にはオファーの観測あり。一方、下値の焦点は、12-13日に相場をサポートした1.1210台の維持となろう。1.1210にはビッドが観測されている。

【チャート①:NY原油先物/SOX指数】

WTI 原油価格 フィラデルフィア半導体株指数 SOX

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート③:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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