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ドル円とユーロドル 本日の見通し

Market Summary
15日の海外外為市場は英ポンド売りが目立った。ラーブEU離脱担当相の辞任によりメイ首相の政権運営に対する懸念が高まった。政治リスクを背景に、ポンドドルは前日比で1.7%超下落し、10月31日以来の水準まで急落した(安値1.2722)。ドル円は113.09まで下落する局面が見られるも、米株の反発がサポート要因となり113円台の維持には成功した。ユーロドルは一時1.12台へ下落する局面が見られたが買戻し基調は根強く、1.13台を中心に売り買いが交錯。1.1362まで反発する上昇が見られた。
米株は主要3指数が上昇した。この日は米中貿易摩擦に対する懸念が後退。主力ハイテク株にも買いが入ったことでS&P500指数は前日比28.62ポイント高の2,730.20で引けた。一方、ナスダック総合株価指数も反発し、同比122.639ポイント高の7259.032で終了した。国際商品市況では、NY原油先物12月限が買戻し基調を維持し、前日比0.21ドル高の1バレル=56.46と続伸。一方、NY金先物12 月限は英国の政治リスクと対ユーロでの米ドル安基調が意識され、前日比4.9ドル高の1トロイオンス=1215.0で終えた。

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Market Analysis
10月の米小売売上高は、前月比0.8%増と市場予想の0.5%増を上回った。コアも同比0.7%増と市場予想(0.5%増)以上となり、7-9月期のGDP統計(速報値)に続き、改めて個人消費の堅調さが確認された。この点は、投資家のリスクセンチメント改善に寄与しよう。だが、ボラティリティ(VIX)が警戒水準の20ポイント前後で未だ右往左往する状況は、経済の先行きに対する警戒感が根強いことを示唆している。現状、完全なる警戒感の後退には米中貿易交渉の進展が条件となろう。中国サイドは15日、貿易と経済分野について話し合うためのハイレベルの接触をすでに再開したと述べた(中国商務省 高峰報道官)。米株が買戻しで敏感に反応した事実を考えるならば、11月末に予定されている米中首脳会談までは貿易摩擦に関する報道が米株のトレンドを左右しよう。だが、もうひとつの株安要因である米長期金利の上昇圧力は、原油安の影響もあり抑制状態にある。その原油価格の急騰リスクも後退している状況を考えるならば、10月のような米株急落の可能性は低い。よって、現時点では11月中に底打ち感が出始める予想に変更はない。

本日のドル円は、引き続き113円台を中心とした売り買い交錯相場を想定。下値の焦点は、昨日相場をサポートした21日MAの維持となろう。このMAは今日現在113.10前後で推移しているが、このレベルはリトレースメント38.20の水準にあたる他、ビッドも観測されている。113.00にもビッドの観測あり。一方、上値の焦点は114.00の突破となろう。114円台で注視すべきレジスタンスポイントは、今月12日の高値114.20。このレベルにはオファーが観測されている。ユーロドルは、21日MA(1.1374)の突破が焦点となろう。このMAの突破に成功する場合、来週以降、次のターゲットは1.1430前後で推移している短期レジスタンスラインとなろう。一方、21日MAで上値がレジストされる展開となれば、下落基調へ転じるシグナルとして意識したい。1.12台へ反落する場合、14-15日に相場をサポートした1.1260の維持が焦点となろう。このレベルから1.1250にかけてはビッドが観測されている。

【チャート①:米株ボラティリティ(VIX)】

VIX ボラティリティ

【チャート②:ドル円】

ドル円 USDJPY

【チャート③:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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