コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

株式にらみのドル円相場

Market Overview

14日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。北東アジアの地政学リスクがひとまず一服したことで、この日の海外株式は総じて上昇した。株高は米債券市場での調整(米債売り)要因となり、10年債利回りは2.229%まで反発する局面が見られた。リスク選好トレンドを背景に、ドル円は109.80まで上昇する局面が見られた。対ユーロでも米ドル買い優勢となり、1.1770まで米ドル高が進行した。

海外株式は総じて堅調に推移した。米株は主要3市場がそろって上昇。S&P500は前週末比24.52高の2465.84と、4月24日以来の大幅高となった。一方、国際商品市況だが、NY金先物12月限は米ドル高が嫌気され、前週末比3.6ドル安の1トロイオンス=1290.4と反落。NY原油先物9月限も上値の重い展開となった。米ドル高に加え、7月の世界の原油供給が3カ月続けて増加したことも重石となり(国際エネルギー機関月報)、前週末比1.23ドル安の1バレル=47.59と反落した。

bg_trader_charts_333140039

Analyst's view

14日のレポート「株式動向次第でドル円は108円ブレイク」で指摘したとおり、現在のドル円は株式の動向次第で上下に振れる状況となっている。通常ならば、米金利の動向がドル円のトレンド決定要因である。しかし2017年以降、インフレの鈍化がトレンド化し、イエレンFRBによる今後の利上げペースに対する不透明感も意識され始めている状況を考えるならば、米金利は今年後半も低空飛行状態が続く可能性が高まっている。米金利がその状況を維持する限り、ドル円には米ドル安圧力が常にかかるだろう。しかし、円相場全体を俯瞰すれば、2006年以降、日米の金融政策のコントラストをきっかけに「株高=円安」「株安=円高」という関係が構築されている。2017年は世界的な株高トレンドが続いているため、「米ドル安 vs 円安」を背景にドル円は108円台を維持する状況が続いている。

本日も株式動向にらみの展開となろう。リスクイベントに敏感なVIX(米株)とVSTOXX(欧州株)は急低下しており、北東アジアの地政学リスクをひとまず消化したことがうかがえる(チャート①参照)。米朝間で新たな緊張が高まらない限り、本日の株式市場も堅調に推移する可能性が高い。

株高維持の場合、本日のドル円は7月11日高値114.50を起点とした短期レジスタンスラインの突破が焦点となろう。今日現在、このラインは109.85前後で推移している(チャート②参照)。109.90-110.00にかけてはオファーの観測あり。逆に北東アジアの地政学リスクが再び高まり株安となれば、8月11日安値108.73の下方ブレイクが注目される。108.70にはビッド、下の水準にはストップが観測されている(チャート②参照)。


【チャート①:欧米株式のボラティリティチャート】

chart1_20170815


【チャート②:ドル円チャート】

chart2_20170815

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IGアカデミー

無料のオンラインコースや各種ウエビナー、セミナーなど、IGが提供する豊富な学習プログラムを通じてトレードの方法を学び、トレードに関する知識を深めることができます。