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米税制改革期待と雇用統計

Overview

7日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。税制改革期待を背景にこの日の米国市場は「株高 / 金利上昇」の展開に。米長期金利の反発は米ドル相場のサポート要因となり、ドル円は113.15まで急反発した。一方、ユーロドルは、ドイツの政治リスクも重なり5日続落。一時1.1770と11月22日以来の水準まで下落する局面が見られた。

米株は、アジア株と欧州株の反発や原油先物相場で買戻し優勢の展開となったことが意識され、主要3市場がそろって上昇した。ハイテクセクターで押し目買いが続いていることも米株のサポート要因となった。NY原油先物1月限は特段の材料がない中、直近の下落が意識され買戻し優勢の展開に。前日比0.73ドル高の1バレル=56.69と小幅に反発した。一方、NY金先物2 月限は外為市場での米ドル高が嫌気され、前日比13.0ドル安の1トロイオンス=1253.1と反落して終了した。

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Analyst's view 

米両院協議会に対する期待先行相場を背景に、昨日の米長期金利は2.376%まで反発。これを受け外為市場では、米ドル買い圧力が強まった。本日もこの件に対する米金利の動向が焦点のひとつとなろう。米債券市場で期待先行相場が続けば、米長期金利は2.4%の水準をトライもしくは突破するだろう。金利の上昇は金融セクターの上昇要因となることから、米株も上値トライの展開が想定される。114.73を起点とした短期レジスタンスラインの突破に成功しているドル円は、114円を視野に上昇幅が拡大しよう。一方、ユーロドルはさらなる下落リスクを警戒したい。ドイツの政治リスクとBREXIT交渉の進展を背景にユーロ売り圧力が強まり易いタイミングの中、上記の期待先行相場が続けば、米独10年債利回り格差が拡大することで米ドル買い圧力も強まろう。本日の下値攻防分岐は、日足基準線となろう。このテクニカルをも下方ブレイクする場合は、日足雲の下限を視野に下落幅の拡大を想定したい。

米長期金利の2.4%トライの要因として本日注視すべきもう一つのイベントが、11月米雇用統計だろう。焦点は引き続き賃金動向となろう。10月は2.4%増と、ボトムとして意識されていた2.5%増の水準を下回っている。この状況が続くならば、個人消費の持続的な拡大とそれに伴うインフレの上昇期待が後退することで、期待先行相場に冷や水を浴びせる可能性がある。逆に賃金の伸びが加速していることが確認されれば、米長期金利への上昇圧力がさらに強まろう。前者の展開ならば、米ドル相場は対円&ユーロで売り優勢の展開を想定したい。だが、税制改革期待が後退しない限り、米ドル売りは限定的だろう。後者の展開の場合、ドル円は日足雲の上限を突破し、上述した114.00が上値の攻防分岐となろう。一方、ユーロドルは日足雲の下限が下値の攻防分岐となろう。

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