Market Analysis
6月の米小売売上高は市場予想と一致した。また、前月分が総合/コアともに上方修正され、第1四半期に低迷した個人消費が回復していることを示す内容となった。個人消費の回復は、第2四半期以降の米経済加速のサポート要因として米国市場(=株式市場/債券市場)で意識されよう。また、ここまでの四半期決算で良好な内容が続いていることも考えるならば、目先の米株が大きく崩れる可能性は低い。米株が高値圏での攻防を維持する限り、米長期金利が急低下する可能性も低いだろう。
本日のドル円は堅調地合いを想定したい。米株は上記のとおり高値圏の攻防が続き、ボラティリティも低水準で安定した動きとなっている。また、下落が懸念された新興国株式も7月以降反発基調へ転じており、世界的に株式市場が崩れるムードはない。よって、ドル円は調整をはさみながら上値トライの継続が想定される。上値の焦点は13日高値112.79となろう。112.80にはオファーが観測されている。112.79の突破は113円トライのシグナルと想定したい。尚、113.00にはオファー、上の水準にはストップが観測されている。113円台の攻防へシフトする場合、テクニカル面で注視すべきポイントは、プロジェクション161.80%の水準113.89となろう。
一方、ユーロドルは売り買いが交錯する展開を想定したい。コアレンジを1.1600-1.1800と想定し、上限と下限どちらをブレイクするか、本日はこの点が焦点となろう。通貨オプション市場ではユーロプットの需要が交錯しリスクリバーサル(1週間)は上方へ転じている。これらの動向を考えるならば、1.17ミドルまでの反発が想定される。だが、9日の展開を考えるならば、それ以上の水準では反落リスクを警戒したい。一方、下値は21日MAの攻防を注視したい。このMAは今日現在1.1660前後で推移中。下方ブレイクする場合は、1.16トライのシグナルとして警戒したい。尚、直近のオーダー状況だが1.1750にはオファーが観測されている。一方、1.1600にはビッドの観測あり。
【チャート①:株式動向】