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米金融政策は織り込み済み 焦点は明日の米指標データへシフト

Market Overview

昨日の海外外為市場は、資源国&新興国通貨買い圧力が強まった。米原油在庫の減少を好感し、この日のNY原油先物8月限は前日比0.45ドル高の1バレル=45.49ドルと続伸。イエレンFRB議長による半期金融政策報告に関する証言を受け米ドル安圧力が強まったことも合わさり、原油先物相場との相関性が高いカナダドルとロシアルーブルは対米ドルで堅調に推移した。また、ブラジルレアルは3.2044と政治リスクが意識された5月18日以来の水準まで買われた(対米ドル)。一方、メキシコペソは対米ドルで5日続伸の展開に。サポートポイントだった17.80を下方ブレイクした(安値17.72)。

ドル円は、米ドル安を背景に一時は113円割れの局面が見られたものの、世界的な株高維持もありNY引けベースでは113円台を維持した。ユーロドルは調整相場となった。対米ドルでは1.1391まで下落した後、レンジ相場となった。対円では大陰線が示現し、129.04レベルまで下落した。

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Analyst's view

イエレンFRB議長は12日、米下院金融サービス委員会の議会証言で年内のバランスシート開始について改めて表明した。一方、今年に入り鈍化傾向にあるインフレ動向についても言及。追加利上げはインフレ次第という慎重姿勢を示した。6月FOMC後の会見内容や11日のブレイナード理事による講演内容を踏襲するかたちとなったことから、米債券市場は金利低下(=債券買い)で反応。米金利の低下は米ドル安圧力を強め、ドル円は113円割れの局面が見られた。

5日に公表されたFOMC議事録(6月13-14日開催分)では、年内のバランスシート縮小開始についてFED内で意見の相違があることが判明した。しかし、昨日のイエレン証言を受け、年内開始がコンセンサスとして今後確立されるだろう。だが、市場はこの点について全く反応しなかった。米金利の低下と米株の上昇という反応を考えるならば、市場はむしろ鈍化傾向にあるインフレとそれに伴う追加利上げペースの不透明感の方を重要視していることがわかる。それ故、明日の米指標データ、6月CPI(特にコア指数)と同月小売売上高は市場の注目を集めるだろう。

本日のドル円相場は明日の米指標データを控え、113.00-114.00のレンジ相場が想定される。1か月物リスクリバーサルが徐々に拡大傾向(11日-0.95→12日-1.325)にある点を考えると、サポートポイント112.80レベルの攻防が目先の焦点。テクニカル面では38.20%戻しをクロスし、112円ミドルレベルまで上昇している21日MAの維持が焦点となろう。尚、112.50にはビッドが観測されている。一方、ユーロドルは、先月26日以降サポートラインとして意識されている10日MAの攻防を注視。焦点は米新規失業保険申請件数となろう。ドラギECBによる政策変更期待を背景に独金利に対する上昇圧力が続く中、市場予想を下回れば米独利回り格差の縮小傾向が継続し、10日MAを維持する展開が想定される。一方、トップサイドの焦点は1.15トライで変わらず。1.1500にはオプションバリアの観測あり。


【チャート①:ドル円チャート】

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【チャート②:ユーロドルチャート】

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