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米FOMCと指標データ

Market Overview

1日の海外外為市場では明確な方向感が見られなかった。米ドル相場は市場予想を下回った4月ISM製造業景況指数の結果を受け、米ドル売り圧力が強まった。その後は、米金利の反発を背景に米ドルを買い戻す動きが強まり、ドル円は111.43レベルから111.93レベルまでドル高が進行した。米ドル買い要因となった米金利の反発要因は、ムニューシン米財務長官の「税制改革について共和党では8割が合意」発言だった。また、連邦政府機関の閉鎖が回避されたことも上昇要因として意識され、米ドル相場との相関性が高まっている10年債利回りは2.338%まで反発する局面が見られた。
この日の米株は、冴えない指標データが嫌気されダウ平均が続落。一方、S&P500とナスダック総合指数は、連邦政府機関の閉鎖が回避されたことや好決算への期待を背景に堅調推移となった。特にナスダック総合指数は44ポイント高の6091.60ドルと、2営業日ぶりに過去最高値を更新した。
NY原油先物6月限は、米国内での生産増加観測が供給過剰懸念を市場に想起させ反落。冴えない米中指標データも相場の重石となった。終値は前週末比0.49ドル安の1バレル48.84ドル。

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Analyst's view

4月ISM製造業景況指数は54.8と前月の57.2から低下した。内訳をみると新規受注指数が64.5→57.5と大幅に低下。また、雇用指数も58.9→52.0と、昨年10月以来の水準まで落ち込んだ。後者のISM雇用指数の低下は、5日発表の雇用統計に対する不透明感を強める要因であった。しかし、昨日の米債券市場では各金利が上昇した。その要因は上述した通りだが、2年債利回りと10年債利回りのパフォーマンスを比較すると、フランス大統領選挙後、それまで連動していたパフォーマンスにかい離が発生している(チャート①参照)。2年債利回りには米金融政策の方向性を織り込みやすい特徴がある。この点を考慮するならば、直近のかい離は米利上げ期待が高まってきていることを示唆している。
本日より米FOMCが開催される。焦点の声明文が、メインシナリオである6月利上げの確率をさらに押し上げるかが注目される。直近の指標データで冴えない内容が続いているものの、金利先物市場から算出される最新の6月利上げ確率は67%前後で推移中。イエレンFRBが米経済に対して強気の見通しを維持していることが確認されれば、利上げ確率はさらに高まろう。その結果、米金利の反発基調は継続しよう。米金利の上昇は米ドル相場の押し上げ要因となり、ドル円は112円台へ再上昇しよう。112円台の攻防へシフトした場合、注視すべきは今年最高値118.60レベルを起点とした短期レジスタンスラインの攻防となろう(チャート②参照)。だが、肝心の指標データでは市場予想を下回る内容が続いている。米2年債利回りの上昇が期待先行の上昇である以上、3日以降発表される指標データでも市場予想を下回る内容が続けば、期待先行相場はもろくも崩れるだろう。レジスタンスラインのトライは、利上げ確率を確実に高める良好な指標データが必須要因と考えられる。


【チャート①:米金利のパフォーマンス比較】

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【チャート②:ドル円テクニカルチャート】

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