Market Analysis
5日の米株先物は、主要3指数ともに上昇。米5年債利回りと2年債利回りが逆イールド(-1.20bp)となり米景気の先行き不透明感が高まる中、株高回帰の鍵を握るのは、重要性がさらに増している指標データとなろう。この点はFOMC議事録(11月7日―8日分)でも指摘されており、今後発表されるデータ内容次第でFEDによる政策の方向性が決定されよう。本日は雇用関連指標と、11月ISM非製造業景況指数そして10月製造業新規受注が発表される。総じて良好な内容となれば、急落後ということもあり米株の反発を想定。一時2.9%の水準を割り込んだ米長期金利も株高に追随し反転する展開を意識したい。このケースでのドル円は、21日MAが推移している113.35前後を突破し、113円後半までの上昇を想定。だが、逆イールド懸念とそれに伴う米金融政策の不透明感が意識される中では長期金利の反発は限定的となろう。3日高値113.85前後での反落を警戒したい。一方、下値の焦点はビッドが観測されている112.50の維持となろう。冴えない米指標データが確認される場合、112.50ブレイクおよび112.20トライを警戒したい。112.20にもビッドの観測あり。
一方、ユーロドルは1.1300割れを意識する状況が継続しよう。1.1310から1.1300には断続的にビッドが観測されている。昨日は1.1309で反転したが、「良好な米指標データ→米株反発→米長期金利の反転」のケースでは米独利回り格差の拡大を背景に1.1300トライの展開となろう。1.12台の攻防へシフトする場合、最初の下値ターゲットは1.1260となろう。このレベルは11月14日以降相場をサポートし続け、且つ本日もビッドが観測されている。一方、上値の焦点は1.1400トライとなろう。このレベルを突破しても、ユーロ相場の地合いの弱さを考えるならば、オファーが観測されている1.1420までの反発が限界だろう。すぐ上の水準には短期レジスタンスラインが推移している。
【チャート①:米金利の利回り格差】