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米国市場のリスク選好が続く限りドル円は上値トライを想定

Market Summary
昨日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。この日の米長期金利は一時2.998%まで上昇する局面が見られた。節目の3.0%が目前に迫ったことで外為市場では米ドル買い圧力が強まり、ユーロドルはレンジの下限である1.2200を一時下方ブレイク。1.2196まで下落する局面が見られた。米株は上値が抑制されるも終盤にかけて下げ幅を縮小する展開に。S&P500指数は小幅ながら上昇して終了した。米国市場の動向を受け、ドル円は108.75まで急伸する局面が見られた。クロス円はドル円にサポートされる展開となった。
NY原油先物6月限は前週末比0.24ドル高の1バレル=68.64と小幅に上昇した。米ドル高が意識され上値が抑制されるも、サウジアラビアとイエメンの衝突が供給懸念を高め相場をサポートした。一方、NY金先物6月限は米ドル高が嫌気され、前週末比14.3ドル安の1トロイオンス=1324.0と3日続落して終了した。

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Market Analysis
23日の米債券市場で長期金利(10年債利回り)は、一時3.0%目前まで上昇する局面が見られた。米株は強弱まちまちの展開となるも、終盤に下げ幅を縮小し底堅さを維持。金利上昇に対するヒステリックな反応は見られなかった。現状、2月上旬のようなリスク回避相場の再来ムードはない。だが、ナスダック100のボラティリティとS&P500指数のボラティリティ(VIX)とのかい離が見られる点は要注意(チャート①参照)。スマートフォン需要の縮小懸念が意識され、直近ではハイテクセクターに売りが散見されている。金利の上昇が資金調達コスト上昇の懸念を高めれば、ハイテクセクターでのボラティリティがさらに拡大し、その影響が米株全体に波及する可能性がある。金利上昇リスクの相殺要因として注目すべきは四半期決算となろう。米アルファベットの決算が発表した1~3月期決算では、純利益が前年同期比73%増の94億100万ドル、1株利益が9.93ドルと市場予想の9.28ドルを上回った。他のハイテク企業でも良好な決算内容となれば、金利上昇リスクを相殺することで米株をサポートしよう。

米金利の上昇と米株高維持の状況が続く限り、ドル円は上値トライの継続を想定したい。目先の焦点は109.00前後の攻防となろう。このレベルには100日MAが推移し、且つ直近安値104.55からのリトレースメント76.40%も109.07に位置している(チャート②参照)。109円台の攻防へシフトする場合、2月8日高値109.78トライが注目される。突破に成功する場合は110円トライのシグナルとなろう。一方、ユーロドルは1.21台の攻防シフトを想定。テクニカル面では100日MAの攻防が焦点だが、ディセンディングトライアングルのパターン形成やDMIが下降トレンドを示唆している点も考えるならば、重要サポートポイント1.2150トライ/ ブレイクを常に意識する局面へシフトしている。

【チャート①:米長期金利と株式ボラティリティ】

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【チャート②:ドル円】

USDJPY ドル円

【チャート③:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

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