Market Analysis
先週半ば以降、米金利に対する上昇圧力が急速に高まると同時に米ドル相場との連動性も高まり、ドルインデックスは重要レジスタンスポイント91.00の突破に成功した(チャート①参照)。突破の主因は対ユーロでの米ドル高にあるが、20日の短期サポートラインのブレイクに続き、昨日は100日MAも下方ブレイクした(チャート②参照)。本日はECBイベントが予定されているが、市場の焦点はドラギ会見に集中しよう。米ドル高圧力が高まる中、ドラギ総裁が景気見通しに慎重姿勢を示し且つ金融緩和の必要性に言及すれば、米独利回り格差の拡大を背景にユーロドルは「ユーロ高 / 米ドル安」の調整相場がさらに進行しよう。目先の下値ポイントは、3月1日に相場をサポートし且つ現在ではビッドが観測されている1.2150レベルの攻防となろう。このレベルを下方ブレイクする場合、次のターゲットは1.2100となろう。だが、テクニカル面ではリトレースメント50.0%の水準までの下落を警戒したい(チャート②参照参照)。
ドル円は株式動向がトレンドを決定しよう。米金利の上昇を受けて尚、昨日と同じく米株が底堅い展開となれば、ドル円は上値トライとなろう。焦点は節目の110.00トライだが、このレベルには114.55からのリトレースメント61.80%が推移し且つ厚いオファーも観測されている。突破に成功する場合は、2月2日高値110.47が次のターゲットとなろう。一方、米金利の上昇が株安圧力を高める場合は反落を想定したい。だが、米ドル高地合いの中では調整の範囲内の域を出ないだろう。昨日安値108.78およびビッドが観測されている108.60-50を維持する展開を想定している。
【チャート①:ドルインデックスと米長期金利】