Market Analysis
週明けの外為市場は米ドル買い優勢となった。主因は米長期金利の高止まりにある。この傾向が続く中、注視すべきは米株の反応となろう。その米株は四半期決算の内容次第でトレンドが決定されよう。本日はユナイテッド・テクノロジーズ、テキサス・インスツルメンツといったハイテク企業からマクドナルド、3M、ロッキード・マーチン、キャタピラーといった伝統的な企業の決算発表が予定されている。ハリバートン決算に対する米株の反応が示すとおり、将来の見通しについても市場は重視してこよう。中国政府が景気対策に本腰を入れているタイミングで好決算の発表が続く場合、米株の上昇を想定したい。米長期金利の高止まりに加え米株高となれば、ドル円は引き続き上値トライの展開となろう。本日の上値攻防分岐は21日MA(112.96前後)となろう。このMAを突破する場合は、113.50を視野に上昇幅の拡大を想定したい。一方、冴えない決算が続く場合、米株は上値の重い展開となろう。だが、ボラティリティが再び20ポイントを下回る水準まで低下している状況を考えるならば、ドルが急落する可能性は低い。112円台の維持を想定したい。10日MA(112.36前後)のブレイクは112.00トライのシグナルとして警戒したい。一方、ユーロドルは攻防分岐1.1430トライを常に意識するフェーズにある。米国市場がリスク選好相場となれば、このレベルの下方ブレイクおよび1.1400トライを想定したい。一方、米株や原油価格の下落により米長期金利が低下する場合は、21日MA(1.1552前後)までの反発(=ユーロ買い/米ドル売り)を想定したい。
尚、本日はインドネシア中銀イベントにも注目したい。政策金利である7日物リバースレポ金利は5.75%で据え置き予想となっている。米長期金利が高止まりする中での利上げ見送りとなれば、通貨ルピアが対米ドルで下落するだろう。その影響が主要な新興国通貨の売り圧力を高めるかどうか、この点にも注視する必要があろう。
【チャート①:米長期金利】