Analyst's view
本日より欧米勢が外為市場に復帰してくる。だが重要指標データ、要人発言そして経済イベント等は予定されていないことから、ドル円は引き続きテクニカルとオーダー状況にらみの展開となる可能性があろう。上値の攻防分岐は、11月の戻り高値114.73を起点とした短期レジスタンスラインで変わらず。昨日もこのラインをトライする局面が見られたものの、4日連続で陰線が示現中。だが、リスク選好相場が崩れているわけではないので、下値の攻防分岐の見通しは日足転換線を維持。どちらのテクニカルをトライするかは日米株式と米長期金利の動向次第だが、株式市場で調整相場となっている点を考えるならば、米長期金利の動向がより重要なファクターとなろう。直近は2.5%の水準が新たな金利上昇の抑制水準として認識されつつある。本日は米指標データが、米長期金利のトレンドを左右する可能性がある。「良好な指標データ→米国株式反発→米長期金利上昇→米ドル高」を背景に短期レジスタンスラインを突破しても、オプションバリアの攻防が想定される113.50レベルで反落する可能性がある。
一方、ユーロドルのトレンドも金利動向に左右されよう。米長期金利が2.5%手前で抑制されるならば、独長期金利の堅調地合いを背景に米独利回り格差は縮小傾向を辿るだろう。この場合、ユーロドルは今月12日安値1.1716からの76.40%戻し1.1902レベルを視野に上昇する展開を想定したい。1.1900にはオファーの観測あり。一方、米指標データで米ドル高圧力が強まる場合は、21日MAの攻防が焦点となろう。このMAは今日現在、1.1825前後で推移している。1.1800にはビッドが観測されている。