Market Analysis
良好な四半期決算が意識され16日の米株は急反発した。S&P500指数は2016年の上昇相場をサポートしてきた52週MAをかろうじて維持(同時にサポートラインも維持)。VIX指数も再び警戒水準の20ポイント以下へ低下している。原油価格が70ドル台の水準を堅持する状況の中、米株が安定化に向かえば米長期金利には上昇圧力が再び高まろう。このケースで注目すべきは、再三指摘してきた株高トレンドが耐え得る米長期金利の適正水準である。3.2%台へ再上昇して尚、株高維持となれば、3.0%~3.2%台の水準が適正水準として米国株式市場で織り込まれたと判断したい。米株続伸と米長期金利上昇の鍵は引き続き四半期決算の内容次第だろう。良好な決算内容が続く場合、米国市場ではリスク選好ムードが高まろう。
本日のドル円は、米株の安定化と日米利回り格差の拡大にサポートされる堅調地合いを想定したい。上値の攻防分岐は21日MA(112.93)となろう。10日MA(112.67)の上方ブレイクは21日MAトライのシグナルとして想定したい。一方、下値の攻防分岐は104.55を起点とした短期サポートラインとなろう。このラインは今日現在、111.70前後で推移している。尚、直近のオーダー状況だが、112.50から112.80にかけては断続的にオファーが観測されている。
一方、ユーロドルは米国市場のリスク選好相場に伴う米独利回り格差の拡大を想定し、下値トライを警戒したい。昨日は直近安値1.1429からの50.00%戻しで見事に上値がレジストされ、且つ相場の弱さを示唆する上影陰線が示現。10日MA(1.1541)の下方ブレイクは1.1500トライのシグナルと想定したい。1.1630にはオファー、1.1530および1.1500にはビッドがそれぞれ観測されている。
【チャート①:S&P500指数】