Market Analysis
3日のドルインデックスは、8月下旬以降レジスタンスポイントとして意識されてきた95.70レベルを大陽線で一気に突破した。1日のレポート「米ドル相場の底堅さを確認する1週間」で指摘したとおり、米ドル高圧力を高めるきっかけとなったのは、9月FOMCでのパウエルFRB(FED)による強気の経済見通しである。米経済が今後、FEDの予測通り堅調さを維持するかどうか、この点を見極める上で重要なファクターとなるのが指標データだが、昨日発表された9月ISM非製造業景況指数は61.6と2008年公表開始以来の最高を記録。同月ISM製造業景況指数は59.8と前月から低下したが、依然として50ポイントの水準を上回り、且つ雇用統計の前哨戦となる雇用指数は58.8と2月以来の水準(59.7)まで上昇した。明日の9月雇用統計が良好な内容となれば、米ドル高トレンドがさらに加速する環境となってきた。
現在の米ドル高をサポートしている要因として米株の役割も大きい。なぜなら株高が米長期金利の上昇圧力を高め、その結果、米ドル高につながっているからである。よって、米株高が続く限り、ドル円は引き続き上値トライを意識したい。現状、フィボナッチ・プロジェクション50.00%の水準114.06の突破に成功。次のターゲットは2017年11月高値114.72となるだろうが、米国市場がリスク選好相場(=株高 / 金利上昇)を維持する限り、このレベルも突破するだろう。115.00トライがいよいよ視野に入ってきた。一方、下値の焦点は114円台の維持となろう。
ユーロドルは、節目の1.1500を下方ブレイクしたことでさらに下値トライのムードが高まっている。FOMC後2%以上下落している状況を考えるならば、調整の買戻しは散見されよう。しかし、1.1500がサポートからレジスタンスへ転換する場合、地合いの弱さを市場に印象付けよう。この転換は1.1400トライのシグナルと想定したい。一方、1.15台を回復する場合は、1.1520までの反発を想定したい。
【チャート①:ドルインデックス】