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米株が崩れない限り

Market Summary
2日の海外外為市場は米ドル買い優勢の展開となった。週明けの米国株式市場で主要3指数は上昇。米長期金利も前月28日以降の反発基調を維持し、2.873%まで上昇する局面が見られた。ドル円は米国市場の動きにサポートされ、110円後半で底堅さを維持した。一方、ユーロドルは米独利回り格差の拡大を背景に1.16割れの局面が見られ、一時1.1589まで米ドル高が進行した。
NY原油先物8月限は産油国の増産観測と国際貿易摩擦の懸念が相場を圧迫し、前週末比0.21ドル安の1バレル=73.94で終了。一方、NY金先物8 月限は外為市場での米ドル高を受け、前週末比12.8ドル安の1トロイオンス=1241.7と反落した。

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Market Analysis
2日のグローバル株式は、日欧の主要株価指数が下落したのとは対照的に米株は底堅さを維持した。注目すべきは、米株に対するドル円の感応度である。前者の下落はドル円の上値を抑制した。しかしその影響は限定的であり、NYタイムで米株が底堅さを維持するとドル円には再び上昇圧力が高まり、110.80台で底堅さを維持した。昨日の動向は、目下のところドル円のトレンドは、米株に左右され易い相場環境にあることを示唆している。その理由は、米株と米長期金利の関係にあろう。FOMC後の調整圧力と貿易摩擦懸念が重なり、米10年債利回りは6月13日に3.01%を付けた後、2.82%台まで低下した。この間、NY原油先物相が再び70ドル台を突破しても昨夏以降の相関性が崩れているため、長期金利の反応は鈍かった。だが、直近の米株に底打ち感が出てくると長期金利の低下圧力も後退しいてる(チャート①参照)。これらの動向は、米ドル相場のトレンド決定要因である米長期金利は現在、原油価格ではなく米株との相関性が高まりつつあることを示唆している。そしてドル円と日米利回り格差との連動性が未だ続いている点を考えるならば、現在のドル円のトレンドは、米株に左右され易い状況にあると言えよう。米株のボラティリティが再び低下基調にある状況を考えるならば、投資家のリスクセンチメントが悪化しているわけではない。米株が崩れない限り、目先のドル円も調整を挟みながら緩やかな上昇基調を維持する公算が高い。

本日のドル円も米株にらみの展開となろう。米株高維持のケースでは111円台の攻防シフトを想定したい。111円台で注視すべきレジスタンスポイントは5月21日高値111.39となろう。貿易摩擦問題により米株が崩れるケースでは反落を警戒したい。21日MAおよび短期サポートラインの維持が焦点となろう。一方、ユーロドルは欧州の政治リスク後退後のユーロ買戻しに力がないことを考えるならば、1.15台の攻防シフトを意識したい。重要サポートポイント1.1506を下方ブレイクする場合、1.15割れは時間の問題となろう。このケースではレンジの下限を1.1400レベル(フィボナッチ・プロジェクション50.00%)まで下方修正したい。反発する場合は、リトレースメント23.60%および38.20%の攻防を注視したい。

【チャート①:米10年債利回り / 米S&P500】

US 10years yield 米10年債利回り S&P500

【チャート②:ドル円】

USDJPY ドル円

【チャート③:ユーロドル】

ユーロドル EURUSD

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