コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

今週の焦点:国際貿易摩擦と米ドル高

Weekly Outlook
今週の外為市場は、米ドル相場の底堅い展開を想定したい。その要因は国際貿易摩擦の再燃である。NAFTA再交渉を巡る米国/カナダ間の協議は難航中(9月5日に再協議の予定)。さらに、今週は中国に対する制裁関税第3弾の発動も外為市場で意識されよう。国際貿易摩擦の問題が外為市場のメインテーマとして再浮上する場合、米ドル相場のサポート要因となろう。また、今週発表される重要指標データも米ドル相場のサポート要因として意識したい。今週のドル円想定レンジは109.75-112.20。一方、ユーロドルはボラティリティの拡大を警戒したい。ベースシナリオは下落基調(米ドル高優勢)だが、突発的なユーロ安 /米ドル高けん制発言がある場合、1.17台まで急伸する可能性がある。今週の想定レンジは1.1465-1.1750。

bg_trader_359480658.jpg

Market Analysis
NAFTA再交渉をめぐる米国/カナダ間の協議は、トランプ米政権サイドが市場開放を求める農産物分野を中心に難航中。カナダ抜きによる二国間(米国/メキシコ)協定へシフトする可能性がくすぶる。また、今週は中国に対する制裁関税第3弾実施が外為市場で意識されよう。対中関税第3弾は、対象品目も規模も第1弾 / 第2弾とは桁違い(=第3弾の対象は第1弾/第2弾の合計500億ドル分の4倍)である。これに対する中国の報復措置は600億ドル規模にとどまり手詰まり感は拭えない。国営の新華社通信は「どちらがより長く持ちこたえるか」とし、中国サイドが貿易摩擦の長期化を覚悟していることを示唆している。対中関税第3弾実施の可能性が意識されて以降、米ドル相場の方向性を示すドルインデックスはフィボナッチプロジェクション161.80%のレベルがサポートポイントとして意識され、8月31日には大陽線が示現。国際貿易摩擦の問題は米ドル買い要因であることを示唆している。今週、対ドルで下落圧力が高まり易い通貨として注視すべきは、米国と政治的に対立し且つ経常赤字国であるトルコリラや南アランドの新興国通貨である。国内の政治リスクに直面しているブラジルレアルも対ドルでの下落を警戒したい。また、中国経済と関係の深い豪ドル、そして国際貿易摩擦問題は原油安要因であることから、原油価格との相関性が高いロシアルーブルも対ドルで軟調地合いとなる可能性があるため要注意。

一方、上記の米ドル高シナリオが崩れるならば、それはトランプ米政権サイドによる米ドル高けん制発言となろう。先週のブルームバーグ・ニュースとのインタビューでトランプ氏は中国とともにEUの為替政策について批判。国際貿易摩擦を背景に対ユーロで再び1.15割れの展開となれば、突発的な米ドル高けん制発言が飛び出す可能性がある。よって、今週のユーロドルはボラティリティの拡大を警戒したい。想定レンジは1.1465-1.1750。一方、ドル円は引き続き株式動向にらみの展開となろう。国際貿易摩擦の問題は米ドル高要因であると同時に株安要因でもある。4日以降、米株が国際貿易摩擦を意識した調整相場となるならば、110.00をトライする展開を想定したい。109円台の攻防へシフトする場合は、8月21日安値109.76の維持が焦点となろう。一方、上値の焦点は112.20の突破となろう。

【チャート①:ドルインデックス】

US dollar

【チャート②:ユーロドル】 

EURUSD ユーロドル

【チャート③:ドル円】

ドル円 USDJPY

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IGアカデミー

無料のオンラインコースや各種ウエビナー、セミナーなど、IGが提供する豊富な学習プログラムを通じてトレードの方法を学び、トレードに関する知識を深めることができます。