Market Analysis
週明けのS&P500はレンジの下限2,600ポイントを下方ブレイクした。ダウ平均も同じく24,000ポイントの下限を下抜け、さらなる株高の調整シグナルが点灯した。目先の焦点はFOMCでFEDのスタンスを確認することにある。だが、利上げペースの後退観測が出ているにもかかわらず米国株式がレンジを下方ブレイクしてきたこと、そしてFED自身が今後の指標データ次第でよりフレキシブルに経済政策を遂行することを11月のFOMCで議論していた点を考えるならば、今後米国株式のトレンドを大きく左右するのは指標データである。本日は個人消費の動向を左右する住宅関連指標が発表される。不動産業者の景況感を示す12月NAHB住宅市場指数は56と2015年5月以来の水準まで低下。メキシコ国境問題とそれに絡んだ政府機関の閉鎖リスクまでが意識されているタイミングで、本日の住宅関連指標が市場予想を下回るならば、米国市場は「株安/金利低下」が継続しよう。この場合、外為市場では米ドル売りが続くと同時に円が買われる展開を想定している。逆に指標データが市場予想を上回る場合は、米株安の圧力が後退しよう。だが、FOMCを直前に控えていることを考えるならば反発は限定的となろう。
本日のドル円は上値の重い展開を想定している。下限を短期サポートライン(112.10)と想定し、まずは標準誤差回帰分析バンドの下限が推移している112.40前後の維持が焦点となろう。このテクニカルを下方ブレイクする場合は、重要サポートポイント112.20トライのシグナルと想定したい。一方、反発する場合は113円台の再上昇が焦点となろう。これを達成する場合、113.50、113.60および114.54を起点とした短期レジスタンスラインが推移している113.85を反落ポイントとして意識したい。112.50から112.00にかけては断続的にビッドが観測されている。一方、113.70から114.00にかけては断続的にオファーの観測あり。
一方、ユーロドルは1.13台を中心に売り買いが交錯する展開を意識したい。21日MAの上方ブレイクは1.14トライのシグナルと想定。だが、ユーロ圏経済に対する不透明感が意識されている現状を考えるならば、1.1400前後で反落するリスクを警戒したい。1.1370から1.1400にかけてはオファーが観測されている。
【チャート1:米株の動向】