Market Analysis
4日の米長期金利は、一時2.9%を割り込む展開となった。FEDの金融政策スタンスに対する不透明感が意識されている現状を考えるならば、今月18-19日のFOMCまで米長期金利は低下圧力に直面しよう。日米利回り格差の拡大が意識され、ドル円は上値が抑制されている。このタイミングで米株のボラティリティ(VIX)が再び警戒水準の20ポイントを突破してきた。現状、株高はドル円の唯一のサポート要因だが、本日はそれが期待できない以上、下値トライを警戒したい。目先の攻防分岐は、昨日相場をサポートしたプロジェクション76.40%の水準112.57を想定。すぐ下の水準112.50にはビッドが観測されている。日欧株式の動向次第では112.50割れを警戒したい(米株は休場)。この場合、次のターゲットは112.20および112.00となろう。前者のレベルは10月30日と11月20日に相場をサポートした経緯がある。後者のレベルにはビッドが観測されている。一方、米ドルを買い戻す動きが見られても、米長期金利の状況を考えるならば、21日MA(113.35)までの反発が限界と想定している。
ユーロドルは続落を警戒したい。米長期金利が急低下する局面でも1.14レベルで上値がレジストされ続けている状況はユーロ買い需要が少ないことを示唆している。且つ米中貿易摩擦の再燃が米ドル買い要因であることを考えるならば、攻防分岐の1.1300を割り込む展開を警戒したい。このレベルにはビッドおよびオプションの攻防が想定される。1.12台へ攻防シフトする場合、最初のターゲットは1.1260となろう。このレベルは11月14日以降相場をサポートし続け、且つ本日はビッドが観測されている。一方、ユーロ買戻しのケースでは1.1400レベルまでの反発と反落を想定している。1.1400-10にはオファーの観測あり。
【チャート①:米長期金利/米株ボラティリティ(VIX)】