コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

金は輝きを失わず、米金利にらみの展開、押し目買いを考えたい3つの水準

金価格は現在、調整の反落ムードにある。しかし中銀の買い需要、そして安全資産を選好する投資家の買い需要も考えるならば、金価格の下落局面は押し目の買いを考える好機と捉えたい。今日の展望は?押し目買いを意識したい3つの水準とは?


サマリー

・金価格の下落局面は、押し目買いの好機ととらえたい
・米債市場は経済指標にらみの状況に、金価格は米金利の動きに左右される状況に
・今日は米JOLTS求人件数が米金利と金価格の変動要因となろう
・金価格の下落局面で、押し目買いを考えたい3つのチャート水準について


下落の局面は押し目買いの好機

スポットのNY金価格(XAU、以下金価格)は現在、調整の反落ムードにある。

日足チャートで直近のトレンドを確認すると、短期サポートラインを完全に下方ブレイクしている。そして21日線がレジスタンスのラインとして意識され、50日線を下方ブレイクする局面が見られた。また、MACDはゼロラインを下回り強気地合いが後退している状況を示唆している。

これらテクニカルでの攻防を考えるならば、金価格は節目の2,300レベル、そして重要なサポート水準の「2,275」の水準をトライする可能性があろう。

金価格のチャート:日足 今年3月以降

金価格のチャート:日足 今年3月以降 TradingView提供のチャートで作成


しかし、IGコモディティレポートで指摘しているとおり、金価格の下落局面は押し目買いの好機である。事実、昨日は50日線を辛うじて維持した。

こちらのIGコモディティレポートで述べたとおり、現在の金価格の上昇は中銀の強い買い需要に支えられている。

また、スポット金価格と強い相関がある金ETF(SPDRゴールドシェア)の上昇は、投資家のニーズ(先行き不透明感を意識した安全資産としての需要)が高いことを示している(下のチャートを参照)。

これら金の買い需要の強さを考えるならば、金価格の下落局面は、押し目買いを考える好機と考えたい。

金ETFとスポット金価格のチャート:日足 23年以降

金ETFとスポット金価格のチャート:日足 23年以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成 / 金ETF:SPDRゴールドシェア(米ドル建て)

経済指標にらみの米金利、米金利にらみの金価格

昨日、金価格(XAU)が反発した要因となったのが、市場予想を下回った5月の米ISM製造業景気指数だった。

さえない経済指標は米債市場で利回りの低下圧力を高め、外為市場では米ドル安が進行した。これらの動きが金価格を下支えした(下のラインチャートを参照)。

金価格、米金利、ドル指数のチャート:5分足 昨日のNY時間以降

金価格、米金利、ドル指数のチャート:5分足 昨日のNY時間以降 TradingView提供のチャートで作成

米JOLTS求人件数が変動要因に

金価格は米金利にらみの状況にある。その米金利は経済指標にらみの状況にある。ゆえに、今日以降も米国の経済指標が金価格(XAU)のトレンドに大きな影響を与えよう。

今日は4月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想は835.0万件。下のチャートでトレンドを確認すると、JOLTS求人件数は減少の傾向にある。

堅調な労働市場は米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を高水準かつ長期にわたって維持している要因の一つである。ゆえに、JOLTS求人件数が市場の予想を下回る場合は、9月の利下げ期待につながり米金利の低下要因となろう。米金利の低下は金価格の下支え要因となろう。

だが、5月ISM製造業の雇用指数は、昨年9月以降で初めて景気判断の分かれ目である「50」を上回った。このタイミングでJOLTS求人件数が予想外に増加する場合は、労働市場の堅調さが意識され「米金利の反発→米ドルの買戻し」の要因となろう。このケースでの金価格は、下で述べるサポート水準をトライする展開が予想される。

米国JOLTS求人件数の動向:23年以降

米国JOLTS求人件数の動向:23年以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

押し目買いを考えたい3つの水準

本日、金価格(XAU)が再び下値をトライする場合は、4月以降、相場を下支えしている重要サポート水準「2,275」レベルを目先の下限と想定し、まずは直近の反落相場を止めた50日線の攻防に注目したい。

この移動平均線は今日現在、2,335レベルで推移している。この水準(2,335レベル)は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる(下のチャートを参照)。

金価格が50日線を下方ブレイクする場合、次は2,300レベルの攻防が焦点となろう。この水準は半値戻しにあたる(下のチャートを参照)。

金価格が2,300(半値戻しの)レベルを下方ブレイクする場合は、上で述べた重要サポート水準の「2,275」レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。

目先、金価格の下落局面では、上で取り上げた3つのサポート水準での攻防に注目し、いずれかの水準で相場の反発が確認されたタイミングでは押し目買いを考えたい。

金価格のチャート:4時間足 今年3月以降

金価格のチャート:4時間足 今年3月以降 TradingView提供のチャートで作成

21日線のブレイクとトレンドフォローの短期買い

一方、金価格(XAU)が昨日の反発基調を維持する場合は、21日線の攻防に注目したい。この移動平均線は今日現在、2,357レベルで推移している(下のチャート、緑ラインを参照)。

金価格が21日線を完全に突破する場合は、トレンドフォローの短期買いを考えたい。また、21日線をブレイクした後、反落の局面で21日線が相場を下支えする局面も短期買いの好機と考えたい。

時間足のストキャスティクスとRSIを軸に相場の過熱感を確認し、これらが買われ過ぎの水準でデッドクロスの状況にある時(または売られ過ぎの水準でゴールデンクロスの状況にある時)に、金価格が上で述べたチャート水準をトライする局面では、反落(または反発)を意識したい。

【再掲】金価格のチャート:日足 今年3月以降

【再掲】金価格のチャート:日足 今年3月以降 TradingView提供のチャートで作成

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券の商品(コモディティ)トレード

  • 約70種類の商品が取引可能
  • 原油や金など主要な商品の円建て銘柄
  • 金・銀、原油はバイナリーでも

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。