Market Analysis
米長期金利は3.2%台の水準を維持する状況が続いている。一方、米国株式市場ではダウ平均が4日続伸し、且つVIX指数は警戒水準の20ポイントを下回る状況へ転じている。10月と違い、金利の上昇が株安要因として警戒されるムードはない。
10月に付けた「3.261%」の高水準を突破してなお、米株が現在の反発基調を維持できるかどうか、今後の米国市場の焦点はこの点にあろう。長期金利が3.261%以上に上昇しても米株高トレンドが継続する場合、米株が耐え得る金利の適正水準が3.1%台から3.2%台へ切り上がったと判断したい。その米株で注視すべきは、株式市場の時価総額の約80%をカバーするS&P500の動向である。目先は、10月17日の戻り高値2,817の突破に注目したい。直近安値2,603からのリトレースメント61.80%の水準でもあるこのレジスタンスポイントを完全に突破する展開は、株高トレンド回帰のシグナルと想定したい。一方、このレベルで反落する場合は、次の反発水準が焦点となろう。10月29日安値2,603以上ならば右肩上がりの短期サポートラインが形成される。この点も上記の回帰シグナルとして注目。
本日のドル円は引き続き底堅い展開を意識したい。上値の焦点は10月高値114.54のトライとなろう。114.50にはオファーが観測されている。一方、米株高に調整圧力が高まる場合、113円台の攻防を想定したい。だが、現在の米国市場の動向を鑑みるに下値は限定的となろう。まずは昨日安値113.46の維持が焦点となろう。だが、このレベルを下方ブレイクしても113円台の維持を想定する。一方、ユーロドルは下値トライを警戒したい。ビッドが観測されている1.1350の下方ブレイクとなれば、1.1300トライを警戒したい。1.1310から1.1295にかけてはビッドが観測されている。一方、上値は引き続き21日MA(1.1432)の攻防が焦点となろう。
【チャート①:米国株式】