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日経平均に波乱も 上半期の上昇機運喪失 24日以降に重要予定続々

24日以降の日経平均は波乱も予想される。上半期の上昇機運はすでになく、米FRBや日銀の政策決定などの影響が注目点だ。

出所:ブルームバーグ

24日以降の日経平均株価は波乱の展開も予想される。先週の日経平均株価の終値は、米国の株高につまづきが出た中で、1週間前比0.3%下落。S&P500種株価指数はそれでも週次のプラスを維持したが、日経平均は2週間ぶりのマイナスに転じ、上半期の上昇機運の縮小が鮮明になった。24日以降は米国で注目企業の決算発表が相次ぐうえ、米連邦公開市場委員会(FOMC)も予定され、日経平均をめぐるムードに大きな影響を与える見通し。さらに日本銀行の金融政策決定会合というイベントも控える中で、日本の株価の安心材料といえる円安ドル高傾向がどこまで続くかも注目されそうだ。

日経平均株価は2週間ぶりの週次下落

22日の日経平均の終値は3万2304.30円。週の前半は米国の株高が追い風となったが、米国で19日の取引時間終了後に2023年4-6月期決算を発表した電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA)などの企業の業績の先行きが不安視されると、日経平均をめぐるムードも一変。日経平均は20、21日と続落した。S&P500(SPX)は週次で0.7%高を維持する一方、日経平均は3-7日週以来のマイナスとなり、10週間ぶりに日米の株価の方向性が分かれた。上半期に27%上昇した日経平均の勢いは失われている。

日経平均とS&P500の週次の騰落率の推移

米国では24日以降、相場への影響が大きいイベントが目白押しだ。25日にはグーグルなどを傘下にもつアルファベット(GOOGL)が決算を発表。同じ日にマイクロソフト(MSFT)も決算を発表する。26日にはフェイスブックなどを運営するSNS大手のメタ・プラットフォームズ(META)の決算が発表される。これらの巨大企業の業績や今後の見通しは投資家のムードを大きく左右しそうだ。

FOMC、米GDP、政策決定会合など続々

また米連邦準備制度理事会(FRB)は25、26日にFOMCを開く。0.25%利上げがほぼ確実視される中、ジェローム・パウエル議長がFOMC後の記者会見で今後の利上げについてどのような方向性を示すかが焦点だ。6月の雇用統計や消費者物価指数(CPI)の結果が弱かったことを受け、金融市場では利上げの必要性が薄れているとの見方が拡大し、米国の株高の背景になっている。パウエル氏がこうした観測を打ち消せば、投資家心理が冷える可能性もある。

さらに27日には米国の4-6月期GDPの速報値が発表される。6月に1-3月の実質成長率が前期比年率換算2.0%に上方修正された際は円安ドル高が1ドル=145.07円まで進み、日本政府による為替介入への警戒が高まった。4-6月期の成長率の出方次第でドル円相場や株式市場が動く局面もありそうだ。また、28日にはFRBが物価動向の判断基準として重視する6月の個人消費支出(PCE)物価指数も発表される。

さらに日本経済をめぐっては、日銀が27、28日に決定会合を開く。イールド・カーブ・コントロール(YCC)などの大規模金融緩和策の修正が行われるとの見方はこのところ後退し、ドル円相場では円安ドル高が進んでいる。2023年は円安ドル高が海外投資家の日本株買い要因となり、日経平均を上昇させるという展開が続き、7月に入ってからの円高進行で日経平均上昇にブレーキがかかった。それだけに、日銀の思惑をめぐってドル円相場が動けば、日経平均の値動きにも影響が及びそうだ。

日経平均株価とドル円相場の推移

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