【ポンド円 (GBP/JPY)】英中銀イベント後の動きに注目 / 今週のチャートポイント
今週は日米の中銀イベントに関心が集まりがちだが、ポンド相場の変動要因として21日の英中銀イベントにも注目したい。主要なクロス円の一角であるポンド円(GBP/JPY)の週間展望は?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・今週のポンド相場は、21日の英中銀イベントで上下に振れる可能性がある
・ポンド円の上昇局面では、21日線と190.00レベルの攻防に注目したい
・190円台へしっかりと上昇する場合は、直近高値191.32のトライが焦点となろう
・一方、ポンド円の反落局面では、50日線のトライを想定しておきたい
英中銀の動向にも注目
今週は日米の中銀イベントに関心が集まりがちだが、21日の英中銀(BoE)の金融政策委員会(MPC)にも注目したい。
政策金利は現行の5.25%で据え置き予想となっている。ゆえに焦点は、今後の政策動向にあろう。
現時点で短期金融市場では、8月の利下げ開始を織り込む状況にある。今週の英中銀イベントでこの観測に変動が見られない場合は、ポンド相場の堅調地合いが予想される。
一方、インフレの鈍化傾向や賃金インフレの抑制傾向が重視され、英中銀がハト派スタンスへ傾いている状況が確認される場合は、ポンド売りを想定しておきたい。
英中銀 政策金利の予想推移
上昇局面での焦点は21日線と190.00レベルの突破
円相場のトレンド転換を考えるうえで、主要なクロス円の動向は重要である。その一角であるポンド円(GBP/JPY)は現在、21日線(今日現在189.83レベル)と190.00レベルの攻防にある(下の日足チャート、黒矢印を参照)。
ポンド円のチャート:日足 23年12月以降
週明けの東京時間にこれらレジスタンスの水準をトライする局面が見られた。しかし、レポート掲載時点では、190.00レベルで上値の重い状況にある。ポンド円がこれらレジスタンスの水準を完全に上方ブレイクする場合は、190円台への攻防シフトが予想される。
ポンド円が190円台へ上昇した後、反落の局面で190.00前後を維持する場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。ゆえにこのケースでは、先月26日に付けた高値191.32レベルを視野にポンド円の上昇幅が拡大する展開を想定しておきたい。
ポンド円が191.32レベルをトライするシグナルとして、直近高値のフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準190.52レベルの攻防に注目したい(下の1時間足チャートを参照)。
ポンド円がこの水準(190.52レベル)をも難なく上方ブレイクする場合は、191.00や191.32レベルをトライするシグナルになり得る。
現在、レジスタンスの水準として意識されているフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準190.03レベルの突破は、190.52レベルをトライするシグナルになり得る(下の1時間足チャートを参照)。
ポンド円:1時間足 2月の下旬以降
反落局面での焦点は50日線の維持
ポンド円(GBP/JPY)は上値トライのムードにある。しかし、日足のストキャスティクスとRSIの上昇基調には陰りが見え始めている。また、モメンタムは再びゼロライン下回る状況にある(いずれも下の日足チャートを参照)。
上で述べたとおり、21日線や190.00前後で反落のムードが高まる場合は、先週相場をサポートした50日線の維持が焦点となろう。この移動平均線は今日現在、188.36レベルで推移している(下の日足チャート、緑矢印を参照)。
トレンドチャネルの下限を下方ブレイクする場合は、189円の下方ブレイクと188円台の反落シグナルになり得る(上の1時間足チャート、緑ラインを参照)。ポンド円が188円台の攻防へシフトする場合は、50日線を視野に下落幅の拡大を想定しておきたい。
ポンド円が50日線をも下方ブレイクする場合は、サポート転換が確認されている186.00レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。
再掲:ポンド円のチャート:日足 23年12月以降
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