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ポンドドル、今日の見通しとチャートポイントについて

イングランド銀行(中央銀行、BOE)は3日、大方の予想どおり0.25%の利上げを決定した。しかし、市場参加者はBOEが利上げサイクルの最終局面に差し掛かる可能性を意識し始めている。BOEの政策動向に不透明感が漂うなか、目先のポンドドルは米雇用統計(7月)で上下に振れる展開が予想される。注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・英中銀は予想どおり0.25%の利上げを行うも意見が割れての決定となった
・予想ターミナルの水準が6%台から5.7%へ低下している
・追加利上げを意識しながらも、今後は英国の景気動向が焦点に
・ポンドドル、今日の見通しとチャートポイントについて


英中銀は景気とインフレにらみの状況に

イングランド中央銀行(英中銀, BOE)は3日の金融政策委員会(MPC)で政策金利を0.25%引き上げ、2008年以来となる5.25%とした。

しかしディングラ委員は据え置きを主張する一方で、マン、ハスケルの両委員が0.5ポイント利上げを支持し、残り6人(ベイリー総裁を含む)が0.25ポイント利上げに賛成票を投じるなど、意見が分かれての決定となった。

英国のコアインフレ率は6月に7%の水準を割り込み、ピークアウトの兆しが見られる(前年比6.9%)。

しかし、相次ぐストライキなどで賃金は高止まりの傾向にある(前年比で7%前後、紫のラインチャートを参照)。声明文ではこの点のリスクについて言及した。

インフレのリスクが完全に後退していない状況を考えるならば、ベイリーBOEはそれを抑制するために追加の利上げを行う可能性がある。

英国のインフレ率と賃金の動向

英国のコアインフレ率と賃金の動向 ブルームバーグのデータをもとに作成 / 月次:21年以降

しかし短期金融市場の状況を確認すると、今日12時時点での予想ターミナルレートは5.7%付近となっている。前回MPC翌日(6月23日)のそれは、6.15%付近だった。

予想ターミナルが5.7%へ急速に低下している状況は、今後英国経済の先行きリスクが利上げ政策の足かせになる可能性について、短期金融市場の参加者が意識していることを示唆している。

なお声明文では、現在の金融政策のスタンスを制限的とし、十分に制限的な政策金利を長い期間保ち続けるとした。

今後、ベイリーBOEが景気の動向を重視する場合は、利上げよりも政策金利を高い水準で維持することでインフレを抑制する姿勢に変わる可能性があるだろう。

そのような状況へ転じれば、ポンド相場には売りの圧力が高まることが予想される。

短期金融市場の動向:英中銀の予想ターミナルレートの推移

短期金融市場の動向:英中銀の予想ターミナルレートの推移 ブルームバーグのデータをもとに作成 / 8月4日 12時時点

ポンドドルの見通しとチャートポイント

上昇局面では1.28レベルの突破が焦点に

今日のポンドドル(GBP/USD)は、7月の米雇用統計を受けて上下に大きく振れる展開が予想される。

ポンドドルは現在、1.2600レベルがサポートポイントとして意識されている。昨日の日足ローソク足では長い下ヒゲが示現した。

このタイミングで7月の米雇用統計が総じて予想以下となる場合は、米国債の買戻しが入ること(米金利が低下すること)で米ドル安の展開が予想される。

このケースでは、レジスタンスへの転換ムードが見られる1.28レベルの突破が焦点となろう。

テクニカルの面では、半値戻しの水準1.2808レベルの突破が焦点となろう。今月2日の市場では、このテクニカルポイントで反発が止められ、長い上ヒゲが示現した(日足のローソク足)。

フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準1.2764レベルのブレイクアウトは、1.28を目指すシグナルと想定しておきたい。

ポンドドルが1.28台へしっかりと上昇する場合は、先月21日以降、レジスタンスゾーンとして意識されている1.2870-1.2900レベルのトライを意識したい。

ポンドドルのチャート:日足

ポンドドルのチャート:日足 IGチャート:23年5月下旬以降

下落局面では1.26のブレイクとレジスタンス転換の確認が焦点に

一方、7月の米雇用統計が総じて予想以上となる場合は、米金利のさらなる上昇が予想される。

強い雇用統計で米金利が上昇する場合、外為市場では素直に米ドル買いで反応することが予想される。また、強い雇用統計は、米利上げサイクル終了の思惑を後退させるだろう。

米長期金利の上昇が株安要因となっている現状も考えるならば、強い雇用統計では米金利の上昇と米株安による米ドル高・ポンド安を想定しておきたい。

ポンドドル(GBP/USD)のトレンドを下の日足チャートで確認すると、トライアングルの下限を下抜けていることが分かる。

現状、1.2600レベルがサポートポイントとして意識されており、下落幅が拡大する状況を免れている。ゆえに、7月の米雇用統計が米ドル買いの要因となれば、ポンドドルは1.2600レベルをトライ、そして下方ブレイクすることが予想される。昨日の安値1.2620レベルの下方ブレイクは、1.2600トライのシグナルと想定しておきたい。

実際に、ポンドドルが1.2600レベルをブレイクアウトする場合は、2つの点に注目したい。

ひとつは、サポートからレジスタンスへの転換である。これが確認される場合は、ポンドドルがさらに下値をトライするシグナルになり得る。

もうひとつの注目ポイントが、1.25レベルのトライおよびブレイクアウトである。ポンドドルが1.25レベルをも下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・エクステンションの261.8%の水準1.2488レベルを視野に下落幅の拡大を警戒しておきたい。

ポンドドルのチャート:日足

ポンドドルのチャート:日足 IGチャート:23年5月下旬以降

なお、リスクリバーサルの動向を確認すると若干ながらポンドプットへ傾くムードにあるが、横ばい推移となっている。

リスクリバーサルの動向を考えるならば、やはり今日は7月の米雇用統計の結果次第で、ポンドドル(GBP/USD)が上下どちらにも大きく振れる展開を想定しておきたい。

ポンドドルとリスクリバーサルのチャート

ポンドドルとリスクリバーサルのチャート ブルームバーグのデータをもとに作成 / 日足:23年4月以降

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