ドル円、今日の見通しとチャートポイント
週明けのドル円は反発スタートとなった。直近のドル円の動向を考えると、下落の局面では141円台の維持が焦点となろう。一方、反発の局面では143円台への再上昇に成功するか?この点を確認したい。詳細については、IG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・週明けの米国市場は「金利の上昇 / 株高」の展開となった
・米国市場の動向を受け週明けのドル円は反発スタートとなった
・ドル円の下落局面では141.50以下の攻防に注目したい
・一方、上昇の局面では143円台への再上昇が焦点となろう
ドル円、今日の見通しとチャートポイント
週明けの米国市場は「金利上昇 / 株高」の展開に
米財務省が国債の発行規模の拡大を志向していることで米国債の需給懸念が意識されるなか、7日の米債市場では今週入札を控える3年債、10年債そして30年債の各利回りが上昇した(下チャートのグレーゾーンを参照)。
なお、連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事は7日、アトランタ開催のイベント「フェド・リッスンズ」でインフレ率を物価目標の2%へ戻すために追加の利上げが必要になる可能性について言及した(発言は講演原稿に基づく)。
米金利のチャート:日足 23年4月以降
一方、週明けの米株式市場では、主要な株価指数が上昇スタートとなった。
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁がニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、来年初めの利下げの可能性について言及したことが好感された他、企業業績への期待やM&Aが相場を下支えしたとの見方もあった。
7日のIG米国株レポートで取り上げたS&P500種株価指数(SPX)のセクター別パフォーマンスを確認すると、公共(Utilities)以外のセクターが総じて上昇した。
米金利の上昇(日米利回り格差の拡大)と米株高が重なったことで、この日のドル円(USD/JPY)は反発した。
S&P500指数のセクター別パフォーマンス:7日の動向
下落の局面では141円台の維持が焦点に
直近のドル円(USD/JPY)のトレンドを1時間足チャートで確認すると、141.50レベルがサポートの水準として意識され始めている。
ドル円がこの水準(141.50レベル)を下方ブレイクしても、7日のIG為替レポートで取り上げた50日MAが141.32レベルで控えている。また、直近高安の半値戻しの水準が140.97レベルにある。
ドル円の下落局面では、上述べた3つのサポートポイントの攻防が焦点となろう。これらサポートポイントの攻防は、ドル円が141円台で底固めできるかどうか?を見極める攻防でもある。
今日以降、米国債の入札が米金利の変動要因となる可能性がある。今日は3年債の入札が控えている(日本時間9日午前2時、420億ドルで前回から20億ドルの増額)。ゆえに今日のドル円は、NY時間で上下に振れる展開を想定しておきたい。
現状、1時間足のRSIがトレンドを追っているように見える。よって、ドル円の下落局面ではRSIを軸に他のオシレーター系指標の動きも確認することで、上で述べたサポートポイントで反転するかどうか?を見極めたい。
ドル円が半値戻しの水準(140.97レベル)を完全に下方ブレイクした後、この水準がレジスタンスへ転換する場合は、明日以降、節目の140.00を視野に下落幅が拡大する可能性が出てくる。
ドル円のチャート:1時間足 7月27日以降
上昇の局面では3つの水準に注目したい
一方、今日の米国市場でも米金利の上昇や株高が続く場合は、ドル円(USD/JPY)の上昇を想定しておきたい。
このケースでは、143円台への再上昇が焦点となろう。これ(143円台への上昇)を達成できるかどうか?を見極める上で、目先は以下で挙げる3つの水準での攻防に注目したい。
最初の水準は、昨日の上昇を止めた142.60レベルである。
ドル円が142.60レベルを上方ブレイクする場合、次の焦点は先週4日にレジスタンスポイントとして意識された149.90レベルのトライとなろう。142.98レベルはフィボナッチ・リトレースメント61.8%にあたる。ゆえに、142.90台をレジスタンスゾーンと想定しておきたい。
直近高安の半値戻し142.70レベルの突破は、ドル円が142.90ゾーンを目指すシグナルとなろう。
なお、15分足でも今のRSIはトレンドの転換をある程度追っている。MACDなどを併用してトレンドの強さと転換のタイミングを計りながら、上で述べたレジスタンスの水準を突破できるかどうか?を見極めたい。
ドル円が143円台へ上昇した後、調整の反落局面でこの水準がサポートへ転換する場合は、昨日のIG為替レポートで指摘したとおり、144.00レベルの ”レジスタンス転換” を確認することが焦点として浮上しよう。
ドル円のチャート:15分足 8月3日以降
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