【ドル円 (USD/JPY)】151円台で底固めのムード、注目のチャートポイント
円安のけん制を受けてもドル円(USD/JPY)は151円台で底堅さを維持している。今日は米国の消費者信頼感指数が材料視される可能性がある。注目しておきたいドル円のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・根強い円安にサポートされ、ドル円は151円台で底堅さを維持している
・今日の注目材料は、米国の消費者信頼感指数となろう
・目先のサポート水準は151.00レベル
・反発の局面では2つのチャートポイントの攻防に注目したい
外為市場の動向:根強い円安でドル円は底堅さ維持
25日の外為市場は、一部の通貨を除き米ドル安優勢の展開となった。
その一部の通貨のひとつが、日本円だった。この日の円相場は対主要国の通貨で売り優勢の展開となった(下のチャートを参照)。
ドル円(USD/JPY)は、米ドル安の圧力を円安の圧力が相殺したことで売り買いが交錯。151円台で底堅さを維持した。
円相場の動向:3月25日
今日の注目材料:米国の消費者信頼感指数
米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事は25日、インフレの鈍化には時間がかかるため、利下げの時期を慎重に見極める必要があると述べた。また、アトランタ地区連銀のボスティック総裁は、年内の利下げは1回にとどまるとの予想を示し、利下げの時期は従来の予想よりも後ずれする可能性について言及している。
今年の利下げ見通しについてFRB高官らの見解が分かれてはいるが、パウエルFRB議長を含め慎重に利下げ時期とその回数を模索する姿勢は共通している。そしてこの姿勢は、今後発表される経済指標に左右されるだろう。
今日は米国の消費者信頼感指数(3月、コンファレンス・ボード)が発表される。市場予想は107.0と、2月の106.7から改善する見通しとなっている。
昨日の米債市場では利回りが小幅に反発した。今日の消費者信頼感指数も含め、FRB高官らの慎重な政策姿勢を促す経済指標の内容が確認される場合は米金利の低下圧力の後退、または米金利の反発を受け、米ドル相場のサポート要因となろう。
なお、消費者信頼感指数では、景気リスクの高まりを意識する「80」の水準を下回っている期待指数の動向にも注目しておきたい(下のチャート、赤ラインを参照)。
米国 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)の動向:23年以降
ドル円:今日の見通しとチャートポイント
下値の焦点は151.00レベル
昨日、ドル円(USD/JPY)は神田真人財務官の円安けん制発言を受け下値をトライする局面が見られた。しかし、上で述べたとおりこの日の米債市場では利回りが反発したことを受け、日米利回り格差が小幅ながらも拡大した。
NY時間のドル円は反発相場となり、25日のIG為替レポートで取り上げたフィボナッチ・エクステンションの半値戻し151.08レベルでサポートされ、151円台で底堅さを維持した(下の1時間足チャート、赤矢印を参照)。
昨日の動きは、調整の反落局面で151.00レベルがサポート水準として意識される可能性を示した。ゆえに、今日も同じ状況が発生する場合は、テクニカルの面で半値戻しの水準151.08レベルでの攻防を意識したい。
短期サポートラインの下方ブレイクは、151.08(151.00)レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。
ドル円のチャート:1時間足3月20日以降
ドル円が151.00前後の攻防となる局面で、時間足のストキャスティクスとRSIが売られ過ぎの水準まで低下し、かつその局面でゴールデンクロスの状況が確認される場合は、反発相場を想定しておきたい。
一方、ドル円が150.90台を完全に下方ブレイクする場合は、上で述べた経済指標で米ドル安の圧力が高まっていることが予想される。このケースでは、フィボナッチ・エクステンション76.4%の水準150.66レベルまでの下落を想定しておきたい(上の1時間足チャートを参照)。
上値の焦点は短期レジスタンスラインと151.65レベルの攻防
一方、ドル円(USD/JPY)の反発局面では、短期レジスタンスラインの突破が最初の焦点となろう。
ドル円がこのラインを突破する場合、次の焦点は先週22日の欧州タイムに相場の反発を止めた151.65レベルの攻防となろう(下の1時間足チャート、緑ラインを参照)。
ドル円が151.65レベルを完全に突破する場合は、重要レジスタンスポイントの151.90レベルを視野に上昇幅の拡大を想定しておきたい。
上で述べたレジスタンスの水準をドル円がトライする局面で、時間足のストキャスティクスとRSIが買われ過ぎの水準まで上昇し、かつその局面でデッドクロスの状況が確認される場合は、反落相場を想定しておきたい。
ドル円のチャート:1時間足3月20日以降
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