【ユーロ円 (EUR/JPY)】注目のチャートポイントと取引戦略
ドル円(USDJPY)と同じくユーロ円(EURJPY)も21日線にサポートされ底堅さを維持している。ユーロ円の売買を考える際に注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・根強い円安にサポートされ、ユーロ円は上昇トレンドを維持している
・上値トライの局面では、163.70レベルのトライおよびブレイクアウトが焦点となろう
・下値トライの局面では、10日線と21日線の攻防に注目したい
・ユーロ円、今日の取引戦略について
根強い円安がサポート要因に
こちらのIG為替レポートでは、21日線でサポートされるドル円(USD/JPY)について取り上げた。
ドル円と同じくユーロ円(EURJPY)も21日線(今日現在161.95レベル)でサポートされ底堅さを維持している。
ユーロ円が上昇基調を維持している主因は、根強い円安にある。
ユーロ相場全体の年初来パフォーマンスを確認すると、早期の利下げ期待が後退している米ドル(USD)や英ポンド(GBP)に対しては、ユーロ安優勢の状況にある。
一方、日本円(JPY)では約5%の上昇率となっている(チャートを参照)。日銀の植田和男総裁はマイナス金利の解除について慎重な姿勢を維持している。一方、欧州中央銀行(ECB)はインフレリスクの再燃を考慮し、市場が抱く早期の利下げ観測に対して否定的な姿勢にある。これら中銀の姿勢は、ユーロ円の下支え要因となろう。
また、日米の株式市場が調整相場を挟みながら株高のトレンドを維持している状況も考えるならば、目先は下で述べるレジスタンスの水準をトライする展開を意識しておきたい。
ユーロ相場の動向:年初来
下値は21日線、上値は163.70レベルの攻防が焦点に
ユーロ円(EURJPY)の上昇局面で注目したいのが、163.70レベルのトライおよびブレイクアウトである。この水準は、昨年の11月27日と今年の2月26日に二度、相場の上昇を止めた経緯がある(下のチャート、赤矢印を参照)。
昨日の高値163.52レベルの上方ブレイクは、163.70レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。
一方、163.70レベルが強固なレジスタンスの水準として意識される状況が続く場合は、21日線の下方ブレイク、そしてサポート転換を意識する水準161.70レベルのトライを想定したい。
10日線(今日現在162.94レベル)の下方ブレイクは、21日線をトライするシグナルと想定しておきたい。
ユーロ円のチャート:日足23年11月以降
取引戦略:ユーロ円の買い(ユーロ買い・円売り)
今日、ユーロ円(EURJPY)の短期買いを仕掛けるならば、上で述べた163.70レベルのブレイク後を狙いたい。
より安全策を取るならば、「163.70の上方ブレイク→反落の局面で163.70が相場をサポート」の状況を確認した後に、ユーロ円の短期買いを考えたい。
一方、下落の局面でユーロ円の短期買いを狙う場合は、162.80-163.00ゾーンの攻防に注目したい。
今日現在、10日線が162.95レベルで推移している(上の日足チャートを参照)。163.00レベルと162.90レベルはサポート転換の可能性を意識する水準である(下の1時間足チャートを参照)。
また、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準162.81レベルもサポートへ転換する可能性がある(下の1時間足チャートを参照)。
本日、ユーロ円が上で述べたサポートの水準まで反落する局面で、分足や時間足のストキャスティクスとRSIが売られ過ぎの水準まで低下する場合は、相場の反発を想定した短期の買いを狙いたい。
ユーロ円のチャート:1時間足3月以降
取引戦略:ユーロ円の売り(ユーロ売り・円買い)
一方、ユーロ円(EURJPY)の短期売りは、下落の局面で狙いたい。
上で取り上げたフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準162.81レベルの下方ブレイク、そしてこの水準のレジスタンス転換を確認した後にユーロ円の短期売りを考えたい。
ユーロ円が162.80レベル以下の攻防へシフトする場合は、162.50レベルのトライを想定したい。3月に入りこの水準は、サポートポイントとして意識されている(上の1時間足チャートを参照)。
ユーロ円が162.50レベルをも下方ブレイクする場合は、上で述べた21日線または161.70レベルをトライする可能性が出てくる。ゆえに下落幅が拡大する局面では、トレンドフォローのユーロ円売りを考えたい。
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