米債市場は1月雇用統計の影響を引きずる状況に / ドル円とユーロドルの展望
週明けの米債市場は1月米雇用統計の影響を引きずり、利回りが反発基調を維持した。米金利の上昇にサポートされ、ドルインデックスはテクニカルの面で重要な分岐点に差し掛かっている。このような状況のなか、ドル円とユーロドルはどのような展開が予想されるのか?そして注目のテクニカルポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
米債市場は1月雇用統計の影響を引きずる状況に
【サマリー】
・米債市場は1月米雇用統計の影響を引きずり、利回りは反発基調を維持
・米金利の反発にサポートされドルインデックスが続伸
・ドル円は50日線(MA)と半値戻しの完全突破が焦点に
・ユーロドルも50日線(MA)の攻防が焦点として浮上するムードにある
米金利の反発基調が米ドル相場をサポート
1月雇用統計の影響を引きずる米債市場
週明けの米債市場は2年債と10年債の各利回りが反発基調を維持した。
6日のIG為替レポートでは、“強すぎた”1月米雇用統計の影響を米債市場がどの程度引きずるのか?この点が今週の焦点になると指摘した。昨日の米金利上昇で、その影響を引きずっていることが確認できた。
米金利のチャート
米ドル相場は調整の反発地合い
米金利の反発は米ドル相場のサポート要因となった。米ドル相場のトレンドを示すドルインデックス(DXY)の動向を確認すると、米金利の反発基調に連動し連日陽線が示現している。50日線(MA/103.64レベル)およびフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準(103.73レベル)の突破に成功すれば、38.2%の水準(105.53レベル)を視野に上昇幅の拡大を予想する。
なお、後者の水準(105.53レベル)は、サポートからレジスタンスへの転換が確認された重要なチャートポイントである。
ドルインデックスのチャート
ドル円とユーロドルの展望
ドル円は50日線の攻防が焦点に
今日以降も“強すぎた”1月の米雇用統計の影響を米債市場が引きずる場合、ドル円(USDJPY)は米ドル高にサポートされ反発トレンドが続くだろう。
目先の焦点は、6日のIG為替レポートで指摘した50日線(MA/132.56レベル)と半値戻し(132.70レベル)の攻防である。昨日は上ヒゲでこれらのテクニカルポイントを突破する局面が見られた(日足ローソク足)。また、長い下ヒゲは短期的なドル円の地合いの強さを示唆している。
今日以降、ローソク足の実体ベースで上のテクニカルポイントを完全に突破する場合は、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準(134.00レベル)を視野に上昇幅の拡大を予想する。
一方、ドル円の反落局面では、131.20レベルがレジスタンスからサポートへ転換する可能性を想定しておきたい。この水準を難なく下方ブレイクする場合は、21日線(MA)の“サポート転換”が焦点として浮上しよう。
ドル円のチャート
ユーロドルも50日線の攻防が焦点に
一方、ユーロドル(EURUSD)だが、くしくもドル円と同じく50日線(MA/1.0692レベル)の攻防が焦点として浮上しつつある。50日線の攻防は、レジスタンスからサポートへ転換した1.07レベルの維持を見極める攻防でもある。ゆえに50日線の下方ブレイクは、ユーロドルのさらなる下落シグナルとなり得る。
今日以降、ユーロドルが50日線を下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準(1.0535レベル)を視野に下落幅が拡大する展開を想定しておきたい。
現状、23.6%の水準(1.0725レベル)で相場がサポートされおり、今の反落相場に対するフィボナッチ・リトレースメントの説明力は高いと考えられる。ゆえに、ユーロドルが38.2%の水準をも下方ブレイクする場合は、1.05の下方ブレイクの可能性を意識する展開となろう。
なお、この水準(1.05)も1.07と同じくレジスタンスからサポートへ転換した重要なチャートポイントである。
ユーロドルが1.07や50日線の維持に成功する場合は、21日線(MA)までの反発を想定しておきたい。この移動平均線がレジスタンスへ転換する場合は、上昇トレンドの勢いが後退しているシグナルとなろう。
ユーロドルのチャート
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