11日の東京株式市場で日経平均株価は反発。外国為替市場での円高一服や米国株式相場の続伸で、輸出企業を中心に見直しの買いが入った。
日経平均の終値は前日比195.90円(+0.97%)高の2万0359.70円。
ファーストリテイリングが1銘柄で日経平均を119円押し上げた。また、オリンパスとソフトバンクグループがそれぞれ13円と12円押し上げている。
東証33業種のうち値上がり率上位は精密機器、不動産、電気・ガス。一方、値下がり率上位は小売業、水産・農林、倉庫・運輸関連。
ファーストリテは急反発。3220円(6.19%)高の5万5280円で取引を終えた。
10日に発表した2018年9~11月期決算が低調な内容だったが、悪材料出尽くし感から買い戻しとみられる動きがみられた。
18年9~11月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比6.4%減の734億円。海外ユニクロ事業が増収増益基調を維持した一方、暖冬の影響で国内ユニクロ事業が不振で減収減益となり、連結では減益となった。
一方、18年12月の国内ユニクロ既存店売上高は前年比5.2%増加。3カ月ぶりにプラスとなった。気温低下で冬物商品の需要が増加した。
オリンパスは360円(9.88%)高の4005円で終了。後場に入り急伸した。
オリンパスはきょう、筆頭株主で「物言う株主」の米バリューアクト・キャピタルから取締役を受け入れると発表した。企業統治改革につながるとの期待から、株価は一時、前日比11%高となった。
日立製作所の終値は266円(8.64%)高の3346円。
英国で計画している原子力発電所の建設事業を中断する方針を固めたことが報じられ、上伸した。同社は来週、取締役会で計画中断を決定する予定。約3兆円の事業費を巡る日英の政府や企業との協議が難航し、現時点での事業継続は難しいと判断した。
10日に業績予想を下方修正した安川電機は51円(1.93%)高の2693円で引けた。
良品計画、連日の昨年来安値
一方、良品計画は大幅続落。終値は980円(4.07%)安の2万3080円。連日で昨年来安値を更新した。
良品計画は9日、19年2月期の売上高見通しを従来の4243億円から4093億円(前期比7.8%増)に、営業利益を500億円から470億円(同3.8%増)にそれぞれ引き下げた。
中国を中心とする東アジア事業が大幅な増益となったが、国内事業における生活雑貨カテゴリーの不振に加え、冬物商材の売上の伸び悩み、店舗の人件費やシステム投資費用などにより計画未達となった。
ユニー・ファミリーマートホールディングスも続落した。終値は320円(2.46%)安の1万2690円。日経平均を11円押し下げた。
10日午後1時に発表した018年3~11月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益は前年同期比17%増の564億円だった。市場予想に沿う内容だったが同日の後場で崩れており、その流れが続いた。
外国為替市場でドル円相場は終日、108円台前半で同意薄く推移した。