16日の東京株式市場で日経平均株価は反落。前日までの上昇を受け、ファーストリテイリングなどの主力株を中心に利益確定の売りに押された。
日経平均の終値は前日比112.54円(0.55%)安の2万0442.75円。午前に200円超下げる場面があった。前日はほぼ1カ月ぶりの高値をつけていた。
ファーストリテが1銘柄で日経平均を45円押し下げた。ほかにTDKやオリンパスなどがマイナス寄与度で上位。
東証33業種のうち、値下がりは24業種。値下がり率上位は石油・石炭、鉱業、パルプ・紙。一方、値上がり上位は食料品、電気・ガス、水産・農林。
日本時間16日早朝、英国議会が欧州連合(EU)離脱協定案を反対多数で否決したものの、米国株が反発して終了しており、東京株式市場への影響は限定的だった。
ファーストリテは1,230円(2.31%)安の5万2100円。
オリンパスは230円(4.89%)安の4475円。前週末に発表した企業変革プランが評価されて前日までの2営業日大きく上昇していた。きょうは利益確定の売りが優勢だった。
11月の機械受注、2カ月ぶり減少
内閣府が16日発表した2018年11月の機械受注統計で、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整値)は前月比0.0%減の8631億円となり、2カ月ぶりに減少した。
これを受けて関連銘柄が下落。TDKは280円(3.59%)安の7520円、村田製作所は415円(2.95%)安の1万3675円、ファナックは80円(0.44%)安の1万7920円で引けた。
インバウンド需要減への懸念
コーセーは540円(3.53%)安の1万4770円。序盤に1万3820円まで下落し、12月25日につけた昨年来安値を更新した。
18年4~12月期の連結営業利益(460億円程度)が前年同期比で2割増となり、同期間として過去最高を更新したと一部で報じられた。
しかし、この数値から導き出せる10~12月期の営業利益(153億円程度)に限ってみれば前年同期比で減益となるため、中国の景気低迷によるインバウンド需要の減少が想起された。
資生堂も大きく下げた。終値は149円(2.39%)安の6082円で、日経平均を5円押し下げた。
一方、食料品や医薬品などの内需株は堅調。キッコーマンは100円(1.75%)高の5800円。塩野義製薬は67円(1.05%)高の6440円で終了した。
外国為替市場でドル・円相場は108円台前半から半ばで動意薄く推移。株式市場への影響は限られた。