米経済指標待ちのムード / ドル円の展望について
外為市場と米債市場は次のアメリカ経済指標待ちのムードにある。経済指標の内容次第で米金利とドル相場のトレンドが左右されるだろう。ドル円の展望は?注目のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
米経済指標待ちのムード
【サマリー】
・米債市場と外為市場はアメリカの経済指標待ちムード
・ドル円の上昇局面では100日MAと200日MAの攻防が焦点に
・ドル円の反落局面では135円台の維持に注目
アメリカ経済指標待ちのムード
27日の米債市場は、月末に絡んだファンドのリバランスによる米債買いにより利回りが小幅に低下した。
米金利の低下は米ドル相場の重石となったが、1月の物価指標を受けてインフレのリスクが再燃していることを考えるならば、米金利の上昇リスクを意識する状況が続くだろう。
米債市場は次の材料待ちムードにある。その材料として目先注目すべきは、アメリカの経済指標である。今日の2月消費者信頼感指数(コンファレンスボード)や明日以降続々と発表されるISM製造業 / 非製造業景気指数などの重要な経済指標を受けて、米金利は上下に振れる展開が予想される。
米ドル相場の動向:2月27日
ドル円の見通しとチャートポイント
焦点は今日以降のアメリカ経済指標
ドル円(USDJPY)は現在、「米金利の低下→米ドル売り」で下落し、「米金利の上昇(株安)→米ドル買い」で上昇するトレンドにある。
国内の長期金利は、イールドカーブ・コントロール(YCC)の上限「0.5%」付近で高止まりする状況にある。しかし、インフレリスクの再燃と連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ長期化の可能性を意識して米金利の上昇幅が拡大していることで、日米の利回り格差-2年、5年そして10年の各利回りの格差は、むしろ拡大の傾向にある(下チャートの赤ゾーンを参照)。
ゆえにドル円は、引き続き米金利の動きに左右される状況が続くだろう。その米金利は、上で述べたとおりアメリカ経済指標にらみの状況にある。よって今のドル円は、NYタイム以降の動きをより注視しておきたい。
ドル円と日米利回り格差の動向
上下のチャートポイント
ドル円(USDJPY)が上値を目指す場合、目先の焦点は、22年の最高値151.94レベルと今年1月の安値127.22レベルのリトレースメント38.2%の水準136.66レベルの突破となろう。直近は、この水準がレジスタンスとして意識されている。
ドル円が38.2%戻しの水準(136.66レベル)を完全に突破する場合は、137円台を目指すシグナルと想定したい。このケースでは137.00の攻防が焦点となるが、今日現在100日MAが136.99レベルで推移している。そして上の水準137.19レベルには200日MAが推移している。137.00-20をレジスタンスゾーンと想定しておきたい。
一方、ドル円が反落する場合は、135円台の維持が焦点となろう。この水準で底固めのムードが高まる場合は、134円からサポートの水準が切り上がるシグナルとなり得る。なお、2月に入りサポートラインとして意識される局面が散見された10日MAは今日現在、135.00レベルまで上昇している。
ドル円のチャート
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