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【豪ドル / NZドル】焦点は中銀イベント、豪ドル/米ドルとNZドル/米ドル それぞれの見通しとチャートポイント

今週は、オーストラリア準備銀行(RBA)とニュージーランド準備銀行(RBNZ)が理事会を開催する。対米ドルで反発のムードにある豪ドルとNZドル、それぞれの焦点は?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※今週のドル円の見通しについては、こちらのレポートをご覧ください


サマリー

・今週のオセアニア通貨は、中銀イベントで上下に振れる展開が予想される
・豪ドルもNZドルも対米ドルでは、レジスタンスゾーンの攻防が焦点に
・豪ドルもNZドルが反発しても下落リスクを警戒する状況が続くだろう


焦点はオーストラリア準備銀行の政策動向

今週3日にオーストラリア準備銀行(RBA)が理事会を開く。

短期金融市場では、RBAが年内にあと1回の利上げを行う可能性を意識する状況にある。しかし、10月の会合では政策金利の据え置きが予想されている。

RBAは今月19日、議事要旨を公表した。0.25%の利上げを議論したが、金融引き締め政策の影響を見極める必要性を重視し、4.1%で政策金利を据え置くことを決定したことが判明した。

また、国内消費の軟化や中国景気の減速リスクについても議論されていた。現在は、不動産市場の低迷で後者の中国リスクがグローバル市場で意識されている。

RBAが国内外の景気リスクを重視し、追加の利上げに慎重な姿勢を示す場合は、対米ドルで豪ドル売りの展開が予想される。

豪ドル/米ドルの見通しとチャートポイント

豪ドル/米ドル(AUD/USD)のトレンドを日足チャートで確認すると、0.6900レベルで二度上値が止められた後に下落トレンドを形成し、直近は0.6500レベルがサポートからレジスタンスの水準へ転換するムードにある。また、0.6520レベルとレジスタンスゾーンを形成する状況にもある。

このレジスタンスゾーンをトライする局面で何度も長い上ヒゲが示現している状況を考えるならば、今週のRBAイベントが豪ドル買いの要因となっても、0.6500-20のゾーンで相場の上昇が止められる展開を想定しておきたい。

豪ドル/米ドルがレジスタンスゾーンの突破に成功しても次に控える上値の水準は、サポートからレジスタンスへの転換が確認されている0.66レベルである。

すぐ上の水準0.6616レベルは直近高安の半値戻しの水準にあたり、8月上旬の反発局面では、このテクニカルポイントがレジスタンスとして意識された。

0.6500-20のゾーンと同じく、0.6600-16のゾーンも相場の上昇を止めるレジスタンスゾーンとして注目しておきたい。

一方、上で述べたとおりRBAが国内や中国の景気リスクを意識し、今後の利上げについて慎重な姿勢を示す場合は、豪ドル売りの展開が予想される。

このケースでは、9月27日の安値0.633レベルの攻防が焦点となろう。0.633レベルの攻防では、豪ドル/米ドルがこの水準を維持できるかどうか?という点も重要だが、サポートからレジスタンスの水準へ転換するかどうか?この点も重要な焦点となろう。

RBAのハト派スタンスとこちらのレポートで取り上げた強い米経済指標の内容が重なる場合は、後者の状況(0.633レベルのレジスタンス転換)となることが予想される。その場合は、豪ドル/米ドルのさらなる下落を想定しておきたい。

豪ドル/米ドルのチャート:日足 23年6月以降

豪ドル/米ドルのチャート:日足 23年6月以降 TradingView提供のチャートで作成

ニュージーランド準備銀行がタカ派の姿勢を維持しても

今週4日にニュージーランド準備銀行(RBNZ)が理事会を開く。

RBNZの政策動向について短期金融市場では今週の理事会で利上げの見送りが予想されるも、燃料価格の高騰とそれに伴うインフレの高止まりに対する根強い懸念を受け、11月の理事会では追加利上げの可能性が意識される状況にある。

しかし、RBNZがタカ派のスタンスを維持しても、NZドルの上昇は短期で終息することが予想される(対米ドル)。

そう考える理由は、3つある。ひとつは米金利が上昇基調を維持し、かつ市場参加者が長期ゾーンの5%超えを意識していることにある(こちらのIG為替レポートを参照)。

堅調な経済や連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派のスタンスを維持していること、そして米国債に対する需給懸念や原油価格の高止まりを受け、短期的に米金利はさらに上昇する可能性がある。米金利の上昇は、米ドル高のトレンドをサポートしよう。

二つ目の理由は、米国株を含めたグローバル株式の下落リスクである。

米連邦議会の上下両院は9月30日夜(日本時間10月1日午前)、11月17日まで予算執行を継続できる「つなぎ予算案」を超党派で可決した。土壇場で政府機関の閉鎖を回避できたことは米国株を含め、株式市場の上昇要因である。

しかし、今回のつなぎ予算案は11月17日までの時限的措置である。上で述べた複数の要因による米金利の上昇リスクがあることも考えるならば、「米国株の下落→世界株式の下落」を意識する状況にある。

NZドルは、株式市場などリスク資産との連動性が高い。上で述べた豪ドルもこの特性を持つ。事実、世界の株式市場が下落トレンドへ転じた今年の8月以降、NZドルと豪ドルは対米ドルで下落した。

世界株式とオセアニア通貨の動向:8月~9月のパフォーマンス

世界株式とオセアニア通貨の動向:8月から9月にかけてのパフォーマンス ブルームバーグのデータをもとに作成 / 世界株式:MSCIワールドインデックス/ 9月29日時点のデータ


最後の理由は、中国の景気リスクである。

中国の国家統計局が先月30日に発表した23年9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.2と、6カ月ぶりに好調・不調の境目である50を上回った。これは短期的なNZドルと豪ドルの買い戻し要因になり得る。しかし、不動産市場の低迷による同国の景気先行き懸念は根強い。

NZドルを取り巻く状況を総合的に考えるならば、RBNZがタカ派のスタンスを維持しても、それが持続的なNZドル/米ドル(NZD/USD)の上昇トレンドを促す可能性は低いだろう。


NZドル/米ドルの見通しとチャートポイント

NZドル/米ドル(NZD/USD)は現在、ソーサーボトムを形成するムードにある。直近は反発の局面が見られるが、節目の0.60レベルがサポートからレジスタンスの水準へ転換するムードにある。また、0.6000-0.6050の水準がレジスタンスゾーンとして意識されている。

今週の中銀イベントがNZドル/米ドルの上昇要因となっても、このレジスタンスゾーンで反発が止められる場合は、地合いの弱さ市場参加者に印象付けよう。

逆にNZドル/米ドルが0.6000-0.6050のゾーンを突破する場合は、100日線の攻防が次の焦点として浮上しよう。この移動平均線は今日現在、0.6080レベルで推移している。

すぐ下の水準0.6070レベルは、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる。よって0.6070-80レベルを、もうひとつのレジスタンスゾーンと想定しておきたい。

一方、NZドル/米ドルが下値をトライする局面では、21日線の維持が焦点となろう。この移動平均線は今日現在、0.5927レベルで推移している。

NZドル/米ドルが21日線を一気に下方ブレイクする場合は、0.5900の下方ブレイクと直近の安値0.5860レベルのトライが焦点となろう。

NZドル/米ドルが0.5860レベルをも下方ブレイクする場合は、さらなる下値トライを想定しておきたい。

NZドル/米ドルのチャート:日足 23年5月以降

NZドル/米ドルのチャート:日足 23年5月以降 TradingView提供のチャートで作成

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