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今週の焦点は“強すぎた”1月米雇用統計の影響の見極め

週明けの外為市場は、日銀の次期総裁人事を巡る報道で円安スタートとなった。今週の外為市場は、”強すぎた”1月米雇用統計の影響を見極めることが重要な焦点となろう。ドル円とユーロドルの展望は?注目しておきたいテクニカルポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

“強すぎた”1月米雇用統計とその影響の見極めが焦点に


【サマリー】
・次期日銀総裁の人事を巡る報道で週明けは円安でスタート
・今週の焦点は “強すぎた” 1月米雇用統計の影響の持続性
・ドル円は新たなレジスタンスポイントを見極める局面にある
・ユーロドルは新たなサポートポイントを見極める局面にある


次期日銀総裁の人事を巡る報道を受け円安スタート

雨宮副総裁に打診
日経新聞電子版は6日(午前2時)、日銀の黒田東彦総裁の後任人事について政府が雨宮正佳副総裁に就任を打診したと報じた。

雨宮氏は日銀の生え抜きで、金融政策の企画や立案などを担い続けてきた経緯がある。昨年12月の参院予算委員会では経済の不確実性について言及し、物価の安定目標を持続的かつ安定的に実現するために金融緩和政策を続けていると説明した。

週明けの外為市場は円安で反応
次期日銀総裁の人事に関するヘッドラインを受け、週明けオセアニア時間の外為市場は円安で反応した。ドル円(USDJPY)は132.37レベル(IG中値レート)でスタートした。ユーロ円(EURJPY)やポンド円(GBPJPY)などの主要なクロス円も円安でスタートした。

雨宮副総裁以外の候補者が日銀の次期総裁に就任しても、新総裁は国内外の情勢を見極めながら慎重な金融政策の正常化を求められるだろう。

国内の短期金融市場では、今後日銀がさらなる政策の修正とマイナス金利政策からの脱却に向けて動くとの観測が根強い。

また、“強すぎる”1月米雇用統計の結果を受けても、米国の短期金融市場では連邦準備制度理事会(FRB)が今年の後半に利下げへ転じる可能性を織り込む状況が続いている。急速な金融引き締めの影響がこれから景気に表れてくる可能性が高いことも考えるならば、現時点で米金利は低下トレンドを辿る可能性が高い。

よって、今回の報道(次期日銀総裁を巡る報道)での円安は一過性で終わるだろう。ドル円は、今朝のような短期的な調整の反発を挟みながら、中長期的には新たなサポートポイントを探る状況が続くと予想する。


“強すぎた”1月米雇用統計の影響

“強すぎた”1月の米雇用統計
上で述べたとおり、次期日銀総裁の報道を受けた円安は短期で終息すると予想する。

むしろ今週は、1月米雇用統計の“強すぎた”内容の影響が続くかどうか?この点を見極めることの方が重要である。

1月米雇用統計では幅広いセクターの雇用が増加したことで、非農業部門雇用者数変化は51.7万人増と予想の18.8万人増をはるかに上回った。失業率は予想外に3.4%へ低下した(前月は3.5%)。そして平均時給(前年比)は4.4%増と予想の4.3%増を上回り、昨年12月分は前年比と前月比で共に上方修正された。

米金利の反発と株安の持続性
チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス(アメリカの再就職支援会社)が今月2日に発表した最新の調査によれば、1月の人員削減数は10万2,943人となった(アメリカ企業全体)。前月比で2.4倍に膨らみ、2020年9月以来、2年4カ月ぶりの多さとなった。

しかし、1月米雇用統計の結果は解雇者をすぐに吸収する状況(雇用市場の引き締まり状態)が続いていることを示唆する内容となった。今回の結果を受け、米債市場では2年債利回りと10年債利回りが急反発した。

“強すぎた” 1月米雇用統計ショックの影響が今週も残る場合、米金利の反発基調が続くだろう。そして米金利の反発は米株安の要因となろう。特に期待先行で上昇幅が拡大してきたハイテク株には売りの圧力が高まることが予想される。

米金利の反発と米株安が同時に発生する状況が続く場合は、昨年の11月以降、急速に進行した米ドル安を調整する動きが強まることが予想される。

非農業部門雇用者数変化、失業率、平均時給の推移

非農業部門雇用者数変化、失業率、平均時給の推移 データとチャート:米労働省, Bloomberg / 月次(2021年~)

ドル円とユーロドルの展望

ドル円の展望とチャートポイント
今週以降、1月米雇用統計の影響を引きずる場合、ドル円(USDJPY)の焦点は新たなレジスタンスポイントの見極めとなろう。

その候補として目先注目したいのが、132円ミドル以上での攻防である。今日現在、132.60台には50日線(MA/132.68レベル)が推移している。そしてすぐ上には、昨年12月15日の高値と今年1月16日安値の半値戻し(132.70レベル)が控えている。上で述べたとおり、米金利の反発とそれにともなう米株安が同時に発生する局面が多く見られる場合、ドル円は米ドル高にサポートされ、上のテクニカルポイントの突破、および133円台を回復する可能性が高まるだろう。

一方、ドル円の反落局面で注目したいのが、21日線(MA/129.97レベル)の攻防である。この移動平均線がレジスタンスからサポートへ転換する場合は、新たなレジスタンスポイントを探る展開が続くと予想する。

ドル円のチャート

ドル円のチャート チャート:TradingView / 日足(2022年12月~)

ユーロドルの展望とチャートポイント

ユーロドル(EURUSD)は、連日の陰線引けで調整の反落ムードが漂っている。テクニカルの面では21日線(MA/1.0837レベル)をあっさりと下方ブレイクする状況にある。

このタイミングで “強すぎた” 1月米雇用統計の影響が残る場合、ユーロドルの下落幅が拡大するだろう。このケースでの焦点は、レジスタンスからサポートへ転換した1.07台の維持である。1.0700レベルを挟んでフィボナッチ・リトレースメント23.6%戻しの水準(1.0725レベル)と50日線(MA/1.0685レベル)が展開している。ゆえにユーロドルの下落局面では、1.07の攻防が重要な焦点と考えておきたい。

ユーロドルが50日線をあっさりと下方ブレイクする場合は、1.05台を視野に下落幅の拡大を警戒したい。1.0535レベルはフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる。

一方、1月米雇用統計の影響が見られない場合は、ユーロドルの反発を予想する。このケースでの焦点は、1.09レベルの “サポート転換” となろう。この状況が確認される場合は、先週2日の高値1.1033レベルの攻防が焦点として浮上しよう。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート チャート:TradingView / 日足(2022年11月~)

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