FOMCは想定通りの結果に 株安で米ドル買い / ドル円は短期レジスタンスラインの攻防が焦点に /ユーロドルの焦点
今日のポイント:『FOMCは想定通りの内容となった。今日のドル円は短期レジスタンスラインの攻防が焦点。ユーロドルの焦点は21日MAの突破と1.2060レベルの維持』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
FOMCは想定通りの結果に 株安で米ドル買い
米連邦準備理事会(FRB)は27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、現行の金融緩和政策の維持を決定した。
パウエルFRB議長は会見で、経済の回復はコロナパンデミックの動向次第であること、感染の再拡大が景気回復の重石になっていること、そして先行きについては不透明であると指摘した。
パウエルFRBがコロナリスクの警戒レベルを高い水準で保っていることが確認されたことで、早期に資産を縮小(テーパリング)する可能性はひとまず後退した。
だが、パウエル氏は年後半の見通しを明るくするいくつかの進展が見られるとも述べた。ワクチンの普及と政策の効果で景気の回復ペースが速まる場合、今年中にテーパリング観測が浮上する可能性は十分あり得ると想定しておきたい。
昨日の外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。しかしその要因は、筆者が想定していた米長期金利(以下では米金利)の反発ではなく米株の急落だった。
この日の米国株式市場では、主要3指数が2%超下落する展開となった。
リスク回避の相場では、米ドルだけでなく日本円やスイスフランの買い圧力も高まりやすいが、昨日のドル円やドルスイスフランは米ドル買いの圧力が勝ったことにより上昇した。
今日も米株が下落する場合は、米ドル買い優勢の展開を想定しておきたい。
米ドル相場のパフォーマンス
ドル円は短期レジスタンスラインの攻防が焦点に
今日のドル円は、短期レジスタンスライン(104.20レベル)の攻防が焦点となろう。
昨日の米ドル高でこのラインをトライする局面があった。しかし、見事にこのラインで上昇が止められた。
米金利が低下基調にあることを考えるならば反落リスクを警戒したいところだが、米株の動向次第ではリスク回避の米ドル買いが続く可能性がある。
市場の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1週間)が上昇基調にあることも考えるならば、短期レジスタンスラインの突破を想定しておきたい。
このラインの突破に成功する場合、次の焦点は89日MAのトライとなろう。このMAは今日現在、104.30レベルで推移している。
米金利の低下や『米株安→円買い』によってレジスタンスラインの突破に失敗する場合は、103.50前後の維持が焦点となろう。直近2日のドル円は、この水準でサポートされた。すぐ上の103.60台には21日MAが推移している。
ドル円のチャート
ユーロドルの焦点
一方、ユーロドルもテクニカル面で分岐点にある。
昨日は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準1.2060レベルをトライする局面が見られた。
日足ローソク足の形をみると、長い下ヒゲが示現しての陰線引けとなっている。ユーロドルのトレンドは軟調地合いだが、1.2060レベルの底堅さを示した動きといえるだろう。
今日もユーロドルの下値の焦点は1.2060レベルの攻防となろう。米株の続落や米金利の反発のケースでは、このレベルのトライを想定しておきたい。
一方、ユーロドルが反発する場合、上値の焦点は21日MA(1.2175レベル)の攻防で変わらず。
今月の11日以降、このMAでユーロドルの上値が抑制され続けている。この状況が長く続けば、地合いの弱さを意識した仕掛け的なユーロ売り/米ドル買いにより、1.2060レベルを下抜ける展開を想定しておきたい。
ユーロドルのチャート
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