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逆指値注文とは?損切り注文として使う時のメリット・デメリットを解説

「逆指値注文」とは、現在の価格(レート)よりも不利な水準で売買する取引手法のことです。 一般的にこの方法は、保有ポジションの損失を限定する「損切り注文」として用いられます。損切り注文のことを「ストップロス注文」ともいいます。 保有するポジションに対してあらかじめ損切り注文(ストップロス注文)を入れておけば、指定した価格(指値の水準)で自動的にポジションが決済されます。このため損切り注文は、ポジションのリスク管理を行う上で有効なツールの一つです。

Source: Bloomberg

ボラティリティが拡大する局面にも使える

相場(マーケット)は上下に大きく動くことがあります。相場の変動幅を「ボラティリティ」と表現することがあります。
ボラティリティが拡大する状況では、大きな利益を得る可能性が高まります。その一方で、大きな損失を被るリスクも高まります。
しかし、損切り注文(ストップロス注文)を上手く用いれば、ボラティリティが拡大する局面でも各々のリスク許容度に応じて、損失額をコントロールすることができます。
つまり逆指値の損切り注文は、保有ポジションの損失リスクを管理する有効な方法と言えます。

損切り注文の仕組み

損切り注文(ストップロス注文)は、一般的に保有するポジションに対して付加します。

例えば、トレーダーAさんがX会社の株を1株1,000円で100株購入し、現在もその株式を保有しているとしましょう。
その後、保有するX社の株価が800円まで下落しました。Aさんは一時的な下落であることを願いながらも、これ以上株価が下落すると損失が拡大してしまうため、700円で指値の損切り注文を出しました。
Aさんが損切り注文を出した後、X社の価格は600円まで下落しましたが、あらかじめ指値で設定していた700円の損切り注文が発動し、Aさんが保有していたX社の株式は自動的に清算されました。損失額は30,000円(300円の損失額 x 100株) でした。
もしAさんが損切り注文を出していなければ、損失額は40,000円(400円の損失額 x 100株)まで拡大していました。

上の例のように、逆指値を用いた損切り注文を保有ポジションに付加することで、損失額をコントロールすることができます。

損切り注文のデメリット

損切り注文は、ポートフォリオのリスク管理を行う上で重要です。

しかし、2つのデメリットがあることも覚えておきましょう。

ひとつめのデメリットは、損切り注文の水準に価格が達した後、すぐに反転するケースです。上の例を参考にするならば、損失額が30,000円(300円の損失額 x 100株) で確定した後に相場が反転する場合、利益を得る機会を失うことになります(機会損失の発生)。

もうひとつのデメリットは、「スリッページ」が発生することです。スリッページとは、損切り注文の指値価格と実際に約定した価格の誤差のことをいいます。指値で設定したはずなのに、なぜ誤差が生じるのか?

その答えは、損切り注文の執行方法にあります。

通常、逆指値を用いた損切り注文は、価格(レート)が指値の水準へ到達する場合、成行注文で失効されます。このため、指値の価格と約定の価格に誤差が生じるケースが発生するのです。
上で用いた例で、スリッページについて考えてみましょう。

トレーダーAさんはX会社の株を1株1,000円で100株購入し、現在もその株式を保有しています。この保有ポジションに対して700円で逆指値の損切り注文を出しました。
実際にX社の株価が700円まで下落し、損切り注文が成立しました。しかし、相場のボラティリティが拡大し、かつ逆指値注文が成行で失効されたことで約定価格は690円となりました。その結果、損切り注文の指値水準から10円のスリッページ(指値価格と約定価格の誤差)が発生しました。このため損失額は30,000円(300円の損失額 x 100株)ではなく、31,000円(310円の損失額×100株)となりました。

その他の逆指値注文

逆指値を用いた損切り注文には、いくつかの種類があります。ここでは、それぞれの特徴について解説します。

• ノースリッページ: IGグループでは、「ノースリッページ注文」を提供しています。ノースリッページ注文とは、トレーダーが逆指値の損切り注文(ストップロス注文)を入れる際にプレミアムを支払えば、スリッページが発生することなく指定した価格(レート)で必ず逆指値注文が約定する注文方法のことです。

• トレーリング・ストップ: トレーリング・ストップとは、マーケットが有利に変動した際、指定した逆指値注文のレート(ストップレート)と市場価格の差を維持しながら、自動的にストップレートが更新されていく注文方法のことです。
相場が思惑どおりに上昇(下落)し続ける間はストップレートが有利な方向に更新されます。そして相場のトレンドが転換(逆転)し、価格(レート)が最新のストップレートに到達した時に保有ポジションが清算されます。トレーリング・ストップは、損失を限定しつつ利益を最大化する時に使います。

2つの逆指値注文

冒頭で述べたとおり、逆指値注文とは現在の価格(レート)よりも不利な水準で売買する取引手法です。

逆指値注文には2種類の手法があります。ひとつは、これまでご説明してきた保有ポジションの損失を限定するために使われる手法です。

もうひとつの手法は、新規にポジションを保有する時に使われます。例えば、重要なレジスタンスポイントの水準より上で買いを仕掛けたり、重要なサポートポイントより下の水準で売りを仕掛けたりします。重要なチャートポイントのブレイクは、往々にして新たなトレンドが発生することがあります。よて、逆指値注文を用いた新規の取引は、相場のトレンドに乗る「順張り」戦略に活用されます。

通常の指値注文

逆指値注文は、現在の価格(レート)より敢えて不利な価格で指値を設定します。

一方、現在の価格より有利な水準で指値取引をすることを「指値注文」といいます。

IG証券では、通常の逆指値注文の他に、ノースリッページ注文やトレーリングストップなどの注文方法があります。売買の目的やリスクの許容度に合わせて逆指値注文を使い分ければ、効率的なリスク管理ができるでしょう。


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

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