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システムトレードとは?メリット・デメリット、裁量トレードとの違いを解説

システムトレード(シストレ)とは、あらかじめ決めておいた一定のルールに従い、継続的かつ機械的にトレードする取引方法です。ここではシステムトレードのメリット・デメリットを含む、おさえておきたい基礎知識を説明します。

Source: Bloomberg

システムトレード(シストレ)とは

システムトレードとは、事前に設定しておいた取引ルールに従って、システムが機械的・継続的に行う取引方法のことをいいます。自動取引と呼ばれることもあります。

システムトレードは、FX取引や近年では暗号通貨(仮想通貨)取引でも使用されている投資法で、人間の感情に左右されず、機械的に取引を行うことができる点や、24時間相場を監視していなくてもシステムが代わりに取引を行ってくれる点などが国内外のトレーダーに好まれています。

たとえば、ある株を10000円で買い、それが11000円になったときに売るようにプログラムされたアルゴリズムを使用しているとします。実際に設定した株価に達すると、このアルゴリズムが実行されます。

ProRealTimeチャートを使った自動取引

IG証券では、ProRealTimeチャートを使ったシステムトレードが可能です。ProRealTimeチャートにはProOrderという自動取引機能が搭載されています。

ProOrderでは、次のようなことが可能です。

• トレーディング戦略の作成、検証、修正
• それらの戦略を実行しご契約のアカウントで実際に取引を実行
• お客さまご自身もしくは他のユーザーにより作成された戦略のインポートと エクスポート
戦略には、特定のテクニカル指標、プログラムされたロジック、リスク管理のトリガー、そして最新の注文やオープンポジションの状況に基づいて、ポジションの取り方に関する指示を含めることができます。

システムトレードのメリット

システムトレードのメリットは次の通りです。

人間の感情によるブレを取り除くことができる

人間は感情のある生き物ですから、どんなに意識していたとしても目先の欲に目がくらんでしまったり、損切に踏み切れなかったりと、トレードにリスクをもたらしてしまうことがあります。システムトレードを利用すれば、あらかじめ設定しておいた通りにトレードが行われるため、感情によるブレを防ぐことができます。

心理状態がトレーダーの取引に与える影響について学ぶ

相場の動きをずっと追っていなくてもよい

システムトレードを利用すれば、24時間相場の動きをチェックしておく必要はありません。システムが、事前に設定したルールに沿って自動的に取引を行ってくれるからです。

システムトレードのデメリット

システムトレードのデメリットは、次のようなものが挙げられます。

相場の急変動に対応できないケースがある

相場は予期せず、急変動する可能性が常にあります。そのようなケースには臨機応変に対応ができないこともあるため、事前にお使いのシステムトレードの仕様を確認しておくのと同時に、定期的に自動売買プログラムの設定をみなおしておくようにしましょう。

ルール設定を見直す必要がある

一度設定したルールがしばらくうまく機能していたとしても、時がたつにつれて相場の状況は変わるものです。定期的にシステムのルール設定を見直すことが大切です。

初心者には扱いが難しいことも

システムトレードの設定は、取引を始めたばかりの方や、これから始めたいという方には、設定や扱いが難しいかもしれません。どのような銘柄でどのような設定にするのがよいかといったことは、ご自身の好みのトレードスタイルがまだわからないという段階では決めることが難しいからです。投資やシステムについて学習し、ご自身のスタイルを見つけることをおすすめします。

まずはトレードや金融についての知識をつけてから、システムトレードを取り入れるほうがよいでしょう。

システムトレードと裁量トレードの違い

システムトレードと裁量トレードの違いについて見ていきましょう。システムトレードは、事前に設定したルールにより機械的に取引を行うのに対し、裁量トレードと呼ばれる手法では、トレーダー自身が手動で取引を行います。

実際のトレードにおいては、人間の判断が成功の鍵であると多くのトレーダーは考えています。システムトレードには多くの利点がありますが、トレンドの変化に対して柔軟に対応しやすいのは裁量トレードであるといえます。

システムトレード派、裁量トレード派に分かれることもありますが、どちらかがより優れているということはありません。それぞれのメリット・デメリットを把握し、タイミングに合わせて活用するのがよいでしょう。

システムトレードと裁量トレードの違い
システムトレード 裁量トレード
ルールに従って自動的にシステムが取引する(感情を取り除く取引) 人間の判断でその都度取引をする(感情が入る取引)
相場の急変動に対応できないケースがある 相場の急変動にも対応できる
相場のチェックに時間をかける必要がない 市場の動きによっては相場のチェックに時間が取られる

システムトレードが向いているタイプの人とは

システムトレードにはメリットがある一方、デメリットもあることがわかりました。そのうえで、次のようなタイプの人にはシステムトレードがおすすめです。

冷静になろうと思っていても、取引中に感情をコントロールするのは難しいことです。「もう少し待ったらこの価格まであがりそうだ」と、事前に決めておいたご自身のトレードルールを逸脱する取引をしてしまってうまくいかないという方は、システムトレードを導入してみてもよいかもしれません。また、チャートを見る時間があまりとれないという方も、システムトレードの性質を利用して忙しい間に取引を自動で行うことで、時間の有効活用ができるでしょう。

システムトレードについて まとめ

システムトレード(シストレ)とは、あらかじめ設定しておいた取引ルールに基づき、システムが自動で行う取引のことをいいます。システムトレードを利用すると、人間の感情のブレによるリスクをおさえると同時に、自動で取引が行われるため一日中チャートを見ていなくてもよいというメリットがあります。半面、相場の急変動に対応しにくかったり、初心者には設定がむずかしかったりというデメリットもあります。

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