金価格、1900ドル台維持にはインフレ懸念の高まりが必要—調査
金価格が3月の安値から回復している。今週は一時1トロイオンス=1900ドルを回復した。しかし、金が1900ドル台にとどまるには、インフレ懸念がさらに高まることが必要との声がある。
金価格が3月の安値から回復している。今週は一時1トロイオンス=1900ドルを回復した。しかし、金が1900ドル台にとどまるには、インフレ懸念がさらに高まることが必要との声がある。
貴金属などの調査を手掛けるキトコがUSバンク・ウェルス・マネジメントのストラテジストの分析を伝えた。それによると、金のこれより先の上伸は困難を伴う。
経済が高い成長が続けるなかで金利が低い水準を維持する現在の環境は、引き続き株式に恩恵をもたらすとストラテジストは指摘。企業が安価なコストで資金を調達できるためだ。
米商務省が27日発表した2021年1~3月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)改定値は、前期比年率換算で6.4%増加した。
米経済成長は4~6月期にさらに加速する見通し。アトランタ地区連銀は先週、4~6月期のGDPの伸びを10.1%と予想した。
一方、米連邦準備理事会(FRB)は金融緩和を継続する姿勢だ。クオールズFRB副議長は26日の講演で、物価上昇の加速は一時的だと言明。労働参加率の回復は引き続き鈍いとの見方を示した。
投資家のよる最近の金への関心は、実質金利の低下によってもたらされたとストラテジストは指摘し、インフレ懸念の今後の動向については、賃金の伸びと企業の価格決定力次第だと述べた。
その上で、現行の環境においては、金は今年の初めから現在までに形成したレンジにとどまる可能性が高いとの見方を示した。
27日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は取引の中心である8月限が前日比5.3ドル(0.3%)安の1898.5ドルで取引を終えた。金の中心限月の今年のレンジは1673.3~1962.5ドル。
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