金相場、少なくとも4800ドルに上昇へ 向こう10年で━インクリメンタム
・8900ドルまで上昇するシナリオも
・中銀の量的緩和が金を支援
リヒテンシュタインの資産運用会社インクリメンタムは、金相場が2030年までに少なくとも1オンス=4800ドルに上昇する可能性があるとの見方を示した。
インクリメンタムは27日付の年次リポートで、慎重なシナリオに基づいても、金相場は2030年までに4800ドルになると予想。世界の債務やインフレの状況次第で見通しは変化するという。
同社は金相場を支える材料として、世界の債務増加を挙げる。世界経済は現在、90年ぶりの大規模な縮小に見舞われており、これに対処するための施策導入の結果、向こう10年間は債務の悪化が懸念されるという。
また主要国の中央銀行による量的緩和も、長期的にはインフレをもたらし通貨価値の低減につながる可能性があると指摘。
通貨供給が1970年代と同じ程度膨張するとの前提に基づく、最も大胆なシナリオに基づけば、金相場は8900ドル付近までの上昇もあり得るとした。
COMEX金
インクリメンタムは17年の年次リポートにおける向こう4年間の金相場見通しで、21年1月の水準を1800ドル超と予想した。金融政策の正常化が失敗するとの当時の見通しに基づくもの。同社はこの予想は実現しそうだとしている。
実際のところ、金融政策の正常化は長らく忘れられ、量的緩和が再び実施されていると指摘している。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)に上場する金先物で取引の中心の8月限は28日、前日比1.5ドル(0.1%)高の1728.3ドルで取引を終えた。
COMEX金の中心限月の場中の過去最高値は11年9月6日に付けた1923.70ドル。終値の過去最高値は11年8月22日の1891.90ドル。
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