金価格は21年上期に2075ドルへ 緩和的な金融政策や追加財政出動が支え─調査
金価格は2021年上期に2075ドルまで上昇する可能性がある。弱いドルやマイナスの実質金利、緩和的な金融政策、追加財政出動などに支えられる見通しという。スタンダード・チャータード銀行が調査リポートで明らかにした。
金価格は2021年上期に1トロイオンス=2075ドルまで上昇する可能性がある。弱いドルやマイナスの実質金利、緩和的な金融政策、追加財政出動などに支えられる見通しという。スタンダード・チャータード銀行が調査リポートで明らかにした。
貴金属専門サイトKitcoが15日付の同行のリポートを引用して伝えたところによると、金価格は1~3月期に1930ドルまで上昇する見通し。4~6月期にはさらに上値を伸ばして2075ドルに到達する可能性があるという。
金は年明け以降、1850ドル付近でもみ合う展開。これについて、強弱のマクロ材料が存在しているためであるとし、インフレ期待の高まりとドルや金利の上昇を挙げた。
21年の金価格を占う上でカギを握るのは、金上場投資信託(ETF)への資金流入の推移だという。
金の国際調査機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の発表によると、金を裏付けとするETFの金保有高は20年11月に109トン、12月に40トンそれぞれ減少した。
ただ、20年は金ETFの年間資金流入で過去最高となった。世界の金ETFが保有する金現物は1年間で877トン増加し、これまでの最高記録だった09年の646トンを上回った。
リポートによれば、1月はこれまでのところ、金ETFは入超となっている。今後については、政府債務の急増やインフレ懸念により、投資家が金買いの機会をうかがう可能性があるとしている。
なお、金価格にとっての最大のリスクは、予想のよりも早いテーパリング(量的緩和縮小)の開始と、予想を上回る速さでのコロナワクチン接種の拡大という。
19日のニューヨーク商品取引所(COMEX)で金先物取引の中心である2月限は前営業日比10.3ドル(0.6%)高の1840.2ドルで終えている。
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